検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:16,085 hit

1 ページ1

エアコンちごて昔ながらの石油ストーブに暖められた

きちんと片付いてはいるけど

変に気取ったりしてへん

日常があふれた部屋の中で



「今あなたは私らが想像もつかへん程稼いでるかもしれんけど一年後は分からんやろ?」

「何もお金持ちやのうてええから安定して暮らせる事が大事やねん」


「何よりも」

「娘が誰かに恨まれたりさらし者にされるような結婚を許す訳にはいかへん」


「頭あげてもろてええから」

「さっさと帰ってください」



座布団はずして畳におでこが付くぐらいに頭を下げる僕の上に

必死で感情を押し殺したかたい声が降ってくる


それでも

頭を上げへん僕の腕を横に座っとったAが

グイッと引っ張った


思わず見上げる僕の目に

僕の横で立ち上がって真っ直ぐ前を見て



「お父さん」

「これはお願いちごて報告やから」

「私は結婚するから」



そう強い口調で言い切って

僕の方に視線落とすと



「隆くん」

「帰ろ?」



さっきとは別人のように優しく僕に声をかける

2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
88人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:UTA | 作成日時:2020年11月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。