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Aがしゃくり上げる声を聞きながら
そおっとそおぉっと
Aの手をさすり続けて
「A?ちょっと離してくれへん?」
って聞いたらさっきよりも余計力を込めてくる
「A?」
「このシャツ僕が持ってるやつん中でいっちゃん高いやつやねんけど?」
そう言うたら
弾かれたようにAの体が離れた
僕はそんなAを逃がさへんようにその腕をとって振り返る
案の定Aの顔は涙でひどいことになっとって
僕から顔を背けようとするけど
空いてる方の手でAの頭を抱え込んで僕の胸に押し付けた
Aは力なく僕の胸を押してしゃくりあげながら
「汚れちゃう・・・」って言うから
「 そやな」って返事してさらに強く抱きしめた
「僕の仕事のせいでお父さんとせんでもええケンカさせてもてごめんなぁ」
「でも」
「僕は仕事もAも両方手放すことはできひん」
そう言うたら僕の胸を押してたAの手から力が抜けて
そっと俺の背中に回された
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作者名:UTA | 作成日時:2020年11月25日 22時