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エアコンちごて昔ながらの石油ストーブに暖められた
きちんと片付いてはいるけど
変に気取ったりしてへん
日常があふれた部屋の中で
「今あなたは私らが想像もつかへん程稼いでるかもしれんけど一年後は分からんやろ?」
「何もお金持ちやのうてええから安定して暮らせる事が大事やねん」
「何よりも」
「娘が誰かに恨まれたりさらし者にされるような結婚を許す訳にはいかへん」
「頭あげてもろてええから」
「さっさと帰ってください」
座布団はずして畳におでこが付くぐらいに頭を下げる僕の上に
必死で感情を押し殺したかたい声が降ってくる
それでも
頭を上げへん僕の腕を横に座っとったAが
グイッと引っ張った
思わず見上げる僕の目に
僕の横で立ち上がって真っ直ぐ前を見て
「お父さん」
「これはお願いちごて報告やから」
「私は結婚するから」
そう強い口調で言い切って
僕の方に視線落とすと
「隆くん」
「帰ろ?」
さっきとは別人のように優しく僕に声をかける
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作者名:UTA | 作成日時:2020年11月25日 22時