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画面を開くと同時くらいに
パーンって音と共に画面いっぱいの紙テープが俺に向かって飛んできて
そのテープが画面から消えると
「かっくんお誕生日おめでとう」
って元気な隆平の声がして
クラッカーを持った両手を振りながら
可愛く笑う隆平の姿が目に入ってきた
「ありがとう」も言われへんまんま
その姿をまじまじと見つめる
うんうんと満足気に頷いた隆平が
「ほら」
「かっくん乾杯しよ」
ってシャンパンのボトルを手に取ったから
俺も慌てて
テーブルの上に置いてたシャンパンを手に取る
テーブルの上には隆平お手製の料理がずらりと並ぶ
今俺の目の前には
俺とお揃いのパジャマ着た隆平が
妄想の上を行く可愛さで笑ろてる
俺の視線を感じてか
自分のパジャマの胸の辺りを握りしめて
「・・・ペアルック・・・なん・・・」
「・・・誰にも見られへんからええやん・・・な・・・?」
って
さっきまでとは変わって
今にも泣き出しそうな顔で言うてくるから
「当たり前やんけ」
「めっちゃ嬉しい」
食い気味にそう笑って答える
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作者名:UTA | 作成日時:2020年5月9日 12時