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総務出てその足で会社も出る
駅のホームで電車待ちながら
昼に送ったまんまのLINEを開く
了解のスタンプの下に
『おいしいもん』
とだけの吹き出し
時間見たらどっちもついさっきやん
俺が朝家出てからこの時間まで
Aちゃんは一人きりでどんな気持ちで過ごしてんやろ
ごめんの気持ちこめて
けど時間とられるんもいややから
最寄り駅前のコンビニで
何個かスイーツと晩飯用にパスタとサラダ買うて家に急ぐ
玄関灯の柔らかい灯りにホッとして
震える指先を押さえるように鍵を開けた
ドアを大きく開ける瞬間に
「ただいまぁ」
って大きな声で言う
靴脱いで家ん中上がりかけたらリビングのドアが開いてAちゃんが顔を出した
その顔を見てさっきとは正反対の
情けない小さな声で
「ただいまぁ･･･」
って言う
Aちゃんは黙ったまんま俺に近づいてきて
ふわりと俺を抱きしめたら
「おかえりなさい」
ってめっちゃ優しい声で言うてくれた
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作者名：UTA
| 作成日時：2020年3月4日 19時
