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Aちゃんはくすりと笑ろて立ち上がると
俺の両手を「よいしょ」って引っ張って立ち上がらせた
そしてそのまんま俺の右手をひいて二階に上がる
ベッドルームはええ感じに暖められとって
明日も仕事行かへんAちゃんは
寝る前のルーティンこなすことなくベッドに向かう
二台のスマホを充電器に繋いで
エアコンと部屋の電気を消したら
二人でベッドに潜り込む
二人してモゾモゾポジション探し
結局ぴったりと寄り添って
Aちゃんのリクエストに応えて
耳元で歌う
病院ではあんなにも眠られへんかったAちゃんは
二人の体温が一つになる前に
小さな寝息をたて始めた
俺はAちゃんの手を握りしめて
その温もりを
手離す事がないように
しっかり指を絡めて
小さな小さな声で最後まで歌いきってから
目を閉じた
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作者名：UTA
| 作成日時：2020年3月4日 19時
