36話 ページ42
神威said
高杉と話していた時、向こうから突如槍が飛んできた。
危ないなぁ、なんて思いながら難なく交わす
「ククッ、まだお前を狙ってる奴が居るのか」
「うーん、一応仲間なんだけどなぁ。……何怒ってるのさ、A」
そう言いAの方を見ると、これまでに見たことない位に俺を睨んでいて、今度は腹を殴られそうになった
「神威!!!!」
パシッ
Aの拳を手で受け止める
「怖い顔しない、そんな顔してたらシワ増えるよ?」
「…ハァ……生きているなら、それで良い」
Aは飽きれたようにそう小さく呟き、俺から手を離して飛ばした槍を取りに行った
「なんだテメェ、女がいるのか。大層御立腹じゃねェか」
「今は違うけど、いつかはね。なんであんなに怒ってるんだろ」
すると、阿伏兎が向こうからやってきた
「おいおい団長、勘弁してくれェ、嬢ちゃんをあやすの大変だったんだからよォ。」
「阿伏兎、何でアイツあんなに怒ってるの?」
「団長が三日後処刑されるって聞いた途端、顔色変えて「今すぐ船出せ」って聞かなくてよォ。まだ出せねェなんて言ったら槍突き付けてきて、「早く」って、あン時はまじで殺される思ったぜ」
此処へ着く前は槍の刃研ぎ出すし、団員達もすげぇ怖がってたんだぞ?問題児二人も抱えてちゃ、大変だァ
そう阿伏兎が言う
「まぁ要するに、団長の事が心配だったんだろ。あらァ普段なら絶対見れねぇ嬢ちゃんだったぜ」
「俺が心配…?ハハッAも可愛いとこあるなァ、俺が死ぬ訳ないのに」
「俺も言ったんだがなァ」
「フン、随分気に入られてるみてェだな」
「まぁね。もしかして、Aの事気に入った?」
「俺ァ餓鬼には興味無くてね」
「うん、その方が良いよ。…鬼兵隊が潰れるかもしれないし」
アイツは渡さない、絶対に、ね。
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作者名:まひろ | 作成日時:2017年10月31日 1時