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苦労の記録103 ページ3

ガシャーン、と派手な音が響く。
私が無理矢理この扉を開けたからだ。正確には最終的に蹴破った、という方が正しい

先程のサイコパス野郎は暫く気絶してるだろう。逃亡防止に足指を切断し、骨も折った。


「う、……」

部屋を開けた瞬間、漂う異臭。若干部屋の中が霧がかっていることからして。

「毒か」

きょろきょろあたりを見回すと、志賀がすぐに目に入った。
雑に手錠をはめられ、ぐったりと気絶している。

「志賀!」

志賀に駆け寄り、首に指をあてるとちゃんとどくどくと波打っている。
脈はある。無事だ。

途端、足元がおぼつくのを感じた。思いの外毒が回るのが早い。
異能で銃を出し、志賀の手首に当たらぬよう角度を付け弾を3発打つ。手錠は破壊された


幸い格子に繋がれていたのは片手だけだった為、もう志賀は連れ出せる。


「志賀、おい、志賀!」

呼び掛けるが、矢張り何も反応しない。
気のせいか、顔色がどんどん死んでいっている気がする。気のせいじゃないわ、やばいやつだ。

しかし困った。
ガスマスクの形状は理解していない為、異能では出せない
一刻も早くこの毒ガス空間から出ないと。

志賀の腕を肩に回して歩き出す。
ズシリ、と急にきた重さに、足元がおぼついた。

「こンの、役立たず……」


携帯もない、無線も敵に回線を狂わされた。
これからポートマフィア本部ビルまで歩く道のりを考えて、頭が痛くなった。






『高橋と、志賀です。医療班を、至急お願いします!』



遠くから焦ったAの声がする。
無事だったのかと、どうしようもなく安心した。

薄らと視界に映るのは、地面と、俺の靴と、Aの靴。


「(ああ、俺肩支えられてんのか。情けねー…)」

そう思うも、なんだか安らぎを感じてる自分がどこかに居るのも事実で。


「はい。あ、はい、私は平気です。多分此奴、毒とか吸わされてると思うんで、優先で……」


肩を支えられながら、またしても意識が薄れていくのを感じる。瞼もどんどん重くなる
ふわ、と身体が上がり、布に乗せられる感覚がした。
担架だろうか。


「……死んだら殺す」
「(いや矛盾……)」

まったくどこまでいっても、素直じゃない相棒である。





「なんだ、無事に帰ってきちゃったか」

詰まらなそうに彼は言った。とんでもない上司である。

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メガネ第2号(プロフ) - かえる。さん» 返信激遅でごめんなさい、更新しました!コメント励みになります、遅筆ですがぜひ最後までお付き合い下さい。 (2022年8月28日 6時) (レス) id: 652442107f (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - やったー!更新してる!(≧▽≦) (2022年5月24日 21時) (レス) @page46 id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
メガネ第2号(プロフ) - 望務さん» ひい!!嬉しいです。文章少し長くなったりしてうざったいかもしれませんが頑張って書きます!ありがとうございます! (2022年5月24日 20時) (レス) id: 5b50776276 (このIDを非表示/違反報告)
メガネ第2号(プロフ) - 紺さん» 前々から読んでいてくれていたんですね!出戻り嬉しいです、本当にありがとうございます!コメント励みになります、頑張りますね! (2022年5月24日 20時) (レス) id: 5b50776276 (このIDを非表示/違反報告)
メガネ第2号(プロフ) - 小夜子さん» 返信遅くなってごめんなさい!コメントありがとうございます、他の作品も読んでくれているようで凄く嬉しいです!文スト4期公開楽しみに頑張ります! (2022年5月24日 20時) (レス) @page46 id: 5b50776276 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メガネ第2号 | 作成日時:2018年7月3日 4時

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