死後、第２ステージは横浜で。

死後のレポート２２ ページ22

『(之が劇だって言ったら間違いなく駄目だろ〜？えーなに、あー…凡人が気付きそうなことでいいかな小説みたいに変に疑われたくないよなぁ)

…爆弾、ですかね？』




自分の中では数十秒位の考えをした後答える
太宰さんは少し目をこちらに向けてもう1回聞き返す




「爆弾？」
『あーと…なんか、見た事あるというか…』
「君爆弾見たことあるの？」




あれ、なんかやばい方向いったぞ？
違うそうじゃないでも見たことあるんだ
なんだか変な勘ぐりをされそうだったので慌てて誤解を解く




『え？！あいや、危ない事みたいなのじゃなくてですね、純粋になんか、どっかで…』


貴方が昨日いた居酒屋だよ馬鹿野郎
爆弾送り付けられてたでしょう


「ふむ…そうかい、まぁいいんだけどね」
『はあ…』



暫く敦くんを見てるともう演技の終盤だ
太宰さんはタイミングを見計らって国木田さんに指示を出す。綺麗に谷崎さんは捕まった



「一丁あがり〜はいはい皆さんお疲れ様〜」


颯爽と何もしてない太宰さんが現れる
女性社員は拍手をしている


そんななか、犯人役谷崎さんの上に乗っかってる国木田さんは不満げな顔で太宰さんを見る



「…なにが一丁上がり〜だ」
「？」
「今だー！とか口で言っているだけでぜんぜん働いてないではないか」
「それは仕方ないよ〜だって国木田君は…
ジャンケンで負けたんだから」



うふふ太宰さん、その顔１万で撮影してもいいですか？っはぁー…何でこんなにかっこいいの…
もうやめてよ…これ以上私を殺さないでくれ


「…〜…！！人を愚弄するのもいい加減にせんか！！」




国木田さんが太宰さんを蹴る
…


てことは？谷崎さんは？






Ａ.自由の身



『馬鹿国木田さん…ッ！』
聞こえるよう呟く



「お前もな！！」



自由の身となった谷崎さんが国木田さんを蹴り倒す。あーあ、馬鹿じゃないの。台本だろうけど、うん





ごちゃごちゃしてたら谷崎さんが



「ほんっと…異能力者ってのは何処か心が歪だ…」







ポチッ


起動釦を押してしまった
まぁ敦くんからしたら終わり寸前だろう



「あと三十秒で爆発？！」


敦くんが狼狽えた表情を見せる
えっこれ私も狼狽えた方がいいわけ？きゃーとか言っといた方がいいわけ？無理無理そんなキャラじゃない





違う意味でオロオロしていると、敦くんが爆弾に覆い被さっていた




「…え…？」

爆発まで三秒


「馬鹿っ！！」


あと2秒


「小僧っ！！」


あと1秒






『…ボンッ』

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