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苦労の記録32 ページ32

コツコツと自分の足音がよく足音が響く。中也さんとの訓練が終わり、もう帰ろうと地下3Fを回ると、ある音が聞こえてきた。




───ドゴォオオン!

馬鹿でかい破壊音だ。

「?!」

思わず音のした方を振り返る。もしかすると襲撃かもしれない、と考えた。マフィアの本拠地に乗り込まれたのか、とそこまで考えたところで、普通に誰かの訓練か、と気づく。

「(こんなに激しい戦闘訓練、誰がしてるんだろう。)」

恐る恐る音の発生源である扉の前に立ってみると、人声が聞こえてくる。



「〜〜!」
「〜」

何を言っているのか全く分からない。誰がいるのか気になってしまい、もう少しだけと耳を傾ける。


「…がーのだ…」
「……が…」
「…君…るね」


……やっぱり何を言ってるか分からない。もういいや、帰ろう。踵を返そうとした時だった。


──その声の主ひとりのコツ、コツという足音が聴こえてくる。


「(あ、この足音)」

逃げなきゃ、と思った。この足音には聞き覚えがある。この人に会いたくない。しかし急いでその場から立ち去ろうとした時には、もう遅かった。




「──ああ、高橋君、いたの。」


太宰さんがひょこっと顔を出した。
なぜだか異様に緊張して、唾を飲み込む。


「はい。」


中也さんは別として、この男の前では、絶対に外面の良い優等生を崩すわけにはいかない。表情筋をきゅっと引きしめた。

このまま彼は立ち去るのかと思えば、にこにことした顔をして、なんだか機嫌良さげにされた。嫌な予感しかしない……推しの笑顔がこんなにも嬉しくないだなんて、我ながらショックである。


「丁度良かった、君に任せたい事があるのだよ、ついてき給え。」



ほらね、思った通りだ。私はずうんと気が重くなった。素通りしていけば良かった、そう思うももう遅い。早々に諦め、大人しくそのまま太宰さんの後ろをトコトコと着いて行った。

そういえば、と太宰さんが声を上げた。

「中也とはもう会った?」
「はい、つい先程指導を施していただきました。」


そう、とつまらなそうに彼は言った。


「ダメダメの君の体術が少しでも進歩してる事を祈るよ。」
「……お、……そ、うですね。」
「まぁ大して変わってないのだろうけど。」


先程の大きな音をたてていた戦闘訓練のせいか知らないが、私はついさっきと違ってなんだか彼が不機嫌なっているのを感じ取った。

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ブラコン - かっかッこいいっ兄に思わず抱きつきましたぁ〜。ぶたれたし、抱きつきたくなかったよ〜!けどけど、イラストがッ! (2018年7月21日 22時) (レス) id: e9f72c513a (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃおもしろいですね! 殺せば、勝ちなんだのところ吹きましたwww 渚君www (2018年7月4日 0時) (レス) id: 636a061378 (このIDを非表示/違反報告)
いんこ - 37ページの下らへんに中也のとこで「だうしな」になってます (2018年1月29日 16時) (レス) id: 4376bf785f (このIDを非表示/違反報告)
信乃(プロフ) - イラストかきました。どぞ→ http://uranai.nosv.org/uploader/common/7/6/8/768eaacc1415e24c7349773e07126187.jpg (2018年1月27日 19時) (レス) id: 3baa51b5a2 (このIDを非表示/違反報告)
自殺嗜好(プロフ) - めっさお気に入りです!夢主ちゃんのリアルな突っ込みが気に入ってます!これからも頑張ってください! (2018年1月25日 11時) (レス) id: f37f9cdf35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メガネ第2号 | 作成日時:2017年12月31日 19時

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