苦労の記録１４ ページ14
あの後私は幹部室に戻り部下さんの持ってきた大量の紙とUSBを渡された。
部下さんの息が上がっている事からして、滅茶苦茶急いできたようだ。大変だよね、この幹部の部下だと、と勝手に同情してしまう。
というかこの紙はなんなんだ、大量なんだけど。また「これやっておいて」、だろうか。まあ、この私なら、一度やった事は楽にやってのけられるから、別にいいけれど。
また書類仕事だろうと予測して渡された紙の山を一枚ペラ、と見てみると、それはそれは大量の説明文。
よく見れば全て銃火器の説明で、私はまた嫌な予感がした。
「これ、3日後までに暗記しておいてね。」
サラリと告げられた言葉に耳を疑う。
「はい？」
思わず聞き返した。サラリと言わないで欲しい、仕事の次は暗記？山のような量の資料は、教科書何冊分だろうか。これを覚えろというのかと二度見した。
「み、三日ですか？」
「そう、三日。資料にある銃全部異能で出せるようにして」
「それは……ちょっと……、」
「なに、無理なの？」
「！」
その言葉を聞いて、私の中の何かがプツンと切れたと同時に、何かのスイッチもカチッと入った。
私は自他共に認める大の負けず嫌いであり、プライドの高い女だ。無理？あんたに言われた事なんて
全部やってのけてあげるよ、と眉をぴくりと動かした。
お前の無茶振りに振り回されるそこら辺の奴と一緒にしないで欲しい。
「……わかりました。」
真っ直ぐ太宰さんの目を見て言う。お前に振り回されてたまるか、という意思表示だった。
「！」
太宰さんは一瞬私の目を見て驚いた素振りをしたあと、にっこりと微笑んだ。
「出来なかったら私の部下と名乗る資格も無いと同然と思い給え！」
どうしよう、やり終える前に此奴殺しそう。
＊
＊
───と、このような経緯で、私は今、大量の紙とPCに流れる膨大なデータを目の前にしている。
啖呵切ったはいいけどなんだこれは、多すぎる。作業も途中だが大きなため息をついた。見ても見ても覚えても覚えても減らない。家中に写真と説明文ベタベタ貼っても抜けていく。
考査の暗記よりよっぽど過酷だった。そして太宰への怒りは溜まるばかりだ。
「あああ！！珈琲のせいで資料が！！」
もう、帰らせてほしい
＊＊
「おい太宰、銃火器の資料が一気に消えたんだが知ってるか？」
「高橋君に暗記させてる。」
「……あれ全部を？！」
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ブラコン - かっかｯこいいっ兄に思わず抱きつきましたぁ〜。ぶたれたし、抱きつきたくなかったよ〜!けどけど、イラストがｯ! (2018年7月21日 22時) (
レス) id: e9f72c513a (このIDを非表示/違反報告)
杏 - めっちゃおもしろいですね！ 殺せば、勝ちなんだのところ吹きましたwww 渚君www (2018年7月4日 0時) (レス) id: 636a061378 (このIDを非表示/違反報告)
いんこ - ３７ページの下らへんに中也のとこで「だうしな」になってます (2018年1月29日 16時) (レス) id: 4376bf785f (このIDを非表示/違反報告)
信乃(プロフ) - イラストかきました。どぞ→ http://uranai.nosv.org/uploader/common/7/6/8/768eaacc1415e24c7349773e07126187.jpg (2018年1月27日 19時) (レス) id: 3baa51b5a2 (このIDを非表示/違反報告)
自殺嗜好(プロフ) - めっさお気に入りです！夢主ちゃんのリアルな突っ込みが気に入ってます！これからも頑張ってください！ (2018年1月25日 11時) (レス) id: f37f9cdf35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メガネ第2号 | 作成日時：2017年12月31日 19時
