苦労の記録１１ ページ11
―prrr
遠くで着信音が聞こえる。二度目ともなればもう何かは予想がついて、すぐに飛び起きて受話器をとった。
『太宰幹部からの伝達です。10時にポートマフィアビル幹部室に来るようにとの事です。』
前と同じの無機質な声は用件を伝えた後すぐ切れた。
そこで私は不思議に思う。昨日、寝落ちしてからの記憶が無いのだ。
「どうやって家来た…？！」
Ａ.電話を掛け直して聞いた所太宰幹部の命で部下さんが送り届けてくれてました。
＊
＊
ポートマフィアビル幹部の執務室の前で、私はひとつ深呼吸して、扉をノックした。
「御伝達により参りました、高橋Aです。」
「入って。」
静かに扉を開けて入ると、資料を捲りながら椅子に座る太宰さんが私の目を真っ直ぐ見た。
「昨日の君に任せた仕事の事なのだけど。」
ああそれ、とAは目を見開いた。ちゃんと全部終わらせたし、褒められるかも、なんて思った。しかしそれはすぐに間違いだと悟ることになる。
「まずこの隊形配置、これじゃ敵の罠に引っ掛かってくれとでも言うようなものだね、やり直し。それとこの3日後の抗争で使う武器も全然足りない、やり直し。あとは……、」
私の提出した書類片手に、淡々と話し続ける太宰さんに、私は固まった。
「ていうかまず文が雑なんだよね、読みにくいよ。誤字もあるし、まあ君、見たところ小学生だし仕方ないか……。」
「(は？中学生なんだけど。絶対わざとだろコイツ。)」
その間にも続く太宰さんのダメ出しオンパレード。どうやらまだあるようで、私は頭がクラクラした。
入ったばかりの部下に仕事を押し付けたうえに、文句はつけるという、この理不尽極まりない叱責に、もう私の頭の中で、目の前の男を三回は殺している。
しかし私が言うことは決まっている、なんせ私は部下なのだから。プルプルと怒りを抑えながら、私は口を開く。
「す、すみませんでした……。」
「もういいよ、私がやり直したから。これからはもっと頭を使ってくれ給え」
「(お前もうやってあんじゃん！なんだそれ！)」
お叱りのためだけに呼び出したのかと憤慨する私に向かって近づいてきた太宰さんは私の目の前で止まって口を開く。
「今日君を呼び出した理由は高橋君の訓練の為だ。」
「……えっ。」
あれ、私、本当に闘うんだ。そう思ったなかにあった怯えに、太宰さんは気づいただろうか。
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ブラコン - かっかｯこいいっ兄に思わず抱きつきましたぁ〜。ぶたれたし、抱きつきたくなかったよ〜!けどけど、イラストがｯ! (2018年7月21日 22時) (
レス) id: e9f72c513a (このIDを非表示/違反報告)
杏 - めっちゃおもしろいですね！ 殺せば、勝ちなんだのところ吹きましたwww 渚君www (2018年7月4日 0時) (レス) id: 636a061378 (このIDを非表示/違反報告)
いんこ - ３７ページの下らへんに中也のとこで「だうしな」になってます (2018年1月29日 16時) (レス) id: 4376bf785f (このIDを非表示/違反報告)
信乃(プロフ) - イラストかきました。どぞ→ http://uranai.nosv.org/uploader/common/7/6/8/768eaacc1415e24c7349773e07126187.jpg (2018年1月27日 19時) (レス) id: 3baa51b5a2 (このIDを非表示/違反報告)
自殺嗜好(プロフ) - めっさお気に入りです！夢主ちゃんのリアルな突っ込みが気に入ってます！これからも頑張ってください！ (2018年1月25日 11時) (レス) id: f37f9cdf35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メガネ第2号 | 作成日時：2017年12月31日 19時
