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《私の■を見て》
僕は彼女の指示に従い、彼女の■を見つめる。
《抗わないで、私に従って》
彼女の■が紅色に光る。僕はその輝きについ惹かれてしまう。
《そう、私こそがお前の産みの親》
…そう言われても困るのだった。だって僕は、何も覚えていないのだ。
《さあ、私が生きているという足跡を残してきて》
彼女は俯いた。
《…そして》
彼女は意を決したかの如く、再びこちらを見据えた。
《この世界を自由に飛び回ってきて》
__________________________
「…っ、なんだ…夢か…。
不思議な夢…だったな」
「ぐっもーにんっ！！！！！！」
「うわぁっ！！！」
ドアが吹き飛ぶんじゃないかってくらいの勢いで開けられる。そして意気揚々と入室してきたのはベルさんだった。まあこの家には僕とベルさんしか居ないのだから、他の誰かが入ってきたらおかしいのだけど。
「びっくりしたー！！！朝から驚かさないでくださ、というか4時ですよまだ！！！ギリギリ深夜ですよ！？！？」
「ヒトミが一番うるさいじゃないの」
いや、確かにそれはそうだけど…
「な、何かあったんですか？こんな時間にいきなり起こしてくるとか」
「こんな時間？…ああ、人間の感覚じゃあこの時間帯って普通に寝てるのか。それは失礼したわ」
どうやら彼女…魔女にとっての午前4時とは、普通に活動時間の範囲らしい。
「というか魔女は睡眠を取らないわ。そもそも体力とかの回復が早いし治癒魔法も使えるしね」
「そうなんですか…便利ですね」
「いやでも寝るって感覚を知らないのもなんか損してる気がするわ。だって夢って幸せなものなのでしょう？」
夢は幸せなもの…一概にそうとは言えないが、まあ世間一般の認識ではそうなのだろう。(もっとも、記憶喪失の僕はその「世間一般」を知らないので断言はできないが)
「とりあえず、早く起こしてしまったのは申し訳なかったわ。寝たい時間まで二度寝してて良いわよ」
「いや、大丈夫ですよ。そもそも僕、ベルさんのせいで起きたんじゃなくて、ふと目が覚めたところにベルさんが突っ込んできたって感じなので」
「あらそう？でもまだ家事をしてもらう必要はないわ。暇を持て余すことになってしまうわね…それは尚更申し訳ないわ」
「いやそんな気にすることは…」
「そうだ！着替えたらあそこに連れてってあげるわ！」
「あそこ？ラワンデルの丘のどこかですか？」
「いいや、そのあそこというのは…
うちの、魔法実験室よ」
続く (更新停止中)
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葛 - Kirariさん» 感想ありがとうございますっっ！！！応援に応えられるように執筆がんばります！！！！！ (2021年2月24日 17時) (
レス) id: 882ef10c58 (このIDを非表示/違反報告)
Kirari - 人物の一人一人が、みんな個性的で、すごくおもしろかったです！！最初の主人公くんが落ちてきた、ってところも好きです！！これからもがんばってください！応援しています！ (2021年2月23日 13時) (レス) id: 659499b88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葛 | 作成日時：2021年2月10日 21時
