第二十一譚 ページ21
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氷室の強さは、
普段の氷室を想像すればおのずと分かるだろう。無償で人を助けるなど…おそらくしない。
『優等生』を演じようと思えば演じられる。『ヒーロー』を演じようと思えば演じられる。他人が求める人物を演じ分ける事が出来る。
そう考えると、氷室が記憶を失う前は、真面目で大人しい生徒だったと言うのも頷ける。なら、何のために『優等生』を演じていたのだろう？
少なくとも。記憶の無い今の氷室が、彼の『素』なのだろう。
＿＿＿＿雪が吹き荒れる。運動場には雪が積もり始めていた。
「よォ。逃げんのはやめたんか」
爆豪は、蛙吹氷室ペアの捜索中も走り続けていたため、手のひらの汗も申し分ない。
個性『爆破』は、爆豪の発汗量に比例する。爆豪に発汗の時間を与えてしまったことを後悔した。
「逃げてねーよ。救助だ。ガキ相手に逃げるかよ」
「一個しか変わんねぇだろが！！」
「一歳でだいぶ変わるんだよなあ？成長期だからさぁ…！」
反抗的な爆豪に氷室はくつくつと笑い、少しだけ声を張った。すると…氷室から冷気が溢れ出し、辺りの気温がさらに低下する。
これ以上温度を下げられる前に。決着を付ける。爆豪はそう決め、手のひらから爆発を起こし、その風圧を利用して、爆速で氷室の正面まで接近する。
この距離、爆豪の構え。殴るような感じじゃない。おそらくスタングレネード。そう予測し、氷室は閃光対策に目を瞑った。
「甘ェんだよ！！」
がしりと爆豪に腕を掴まれ、爆破式カタパルトの要領で宙を回転し、氷室は背中を地面に叩き付けられる。
「…ッ！！」
歯を食いしばり、声を上げるのを耐えた。記憶を無くしてからは、こんなに痛い思いをするのは初めてだった。
事前に爆豪を調べ、考えすぎたのが仇となった。
「だったらその歳の差見してみろや。なァセンパイ」
爆豪が舐めた口調で『センパイ』と言う。決して敬うような感じではない。むしろ貶してるとさえ感じる。
「っげほ、ぁー…急かすなよマセガキ……」
と、氷室が不愉快そうに笑う。
爆豪に掴まれたままの腕。氷室は、爆豪のその腕を離しはしないと強く掴み返し、そのまま爆豪の腕を氷結させていく。
冷気が溢れ、瞬時に爆豪の肩まで凍り付く。爆豪は空いてる片方の手で爆発を起こし、自分と氷室を引き離す。
「小賢しい真似すんじゃねェクソが」
凍った腕を抑えながら、爆豪は乱暴に吐き捨てた。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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