第十四譚 ページ14
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「お前ら席に着け」
ガラガラと一年A組教室の扉を開けながら、相澤は言った。教室内は既にシン…としており、「よし」と言って教壇に上がった。
「今日はお前らに紹介する生徒が居る。氷室、入っていいよ」
相澤が扉の方を見て言う。A組の生徒たちも扉の方に注目するが、氷室が教室に入ってくる気配は一向に無い。
おかしいと思って相澤が廊下に戻ると、遠い向こうで走っている氷室が見えた。相澤の隙をついて逃げたのだ。それにしても逃げ足が速すぎる。
「あいつ…！」
珍しく相澤が廊下を走り出した。その様子に、A組一同ザワつく。あの相澤先生が廊下を走るなんて、と。
一方、氷室。
「は、学校なんてやってられっかよバァーカ」
してやったり。相澤の隙をついて逃亡に成功した。雄英バリアなんて飛び越えれば楽勝じゃ〜ん、と。氷室は愉快そうに口角を上げた。
その時。ぶわりと。捕縛布が氷室を囲った。
「いﾞっ、これ……ッ」
しまった。これは相澤のあの布だ。だがここで捕まる訳にはいかないと、氷室は咄嗟に雪の刃を作って捕縛布を切り裂こうと、手に力を込める。だが、
「出ねぇよ、」
個性が出ないと思えば…聞こえたのは、少しだけ息を切らした相澤の声。
相澤は既に、視界に氷室を捉えた瞬間に『抹消』を発動させていたのだ。
相澤は腕を引き、一気に捕縛布で氷室を締め上げる。
「あーくそ…」
一度見てるのに、捕縛布の動きが読めなくて困る。読めたら避けられるのだが。相澤の技術が凄まじいからだろう。
「大人を舐めるなと言ったはずだがな」
ギチギチと体を締め付けられ、耐えられず膝を付く氷室。だが抵抗している。力んで、力づくで捕縛布から抜けようとする。
「お前は確かに蹴技には優れて居るが、筋力がある訳じゃない。そんな奴じゃこの捕縛からは抜けられないよ」
膝を着いて、強気の瞳で見上げる氷室を、相澤は赤く輝る瞳で見下ろしている。氷室からすれば、見下ろされてるだけでも腹が立つ。
「…ほんっと何なんだよあんた。俺以上に俺の事知ってて怖えんだけど」
「生徒の能力は把握してる。当然だろ」
と言い、相澤はそのまま氷室を引き摺って歩いていく。
「おい、おい、自分で歩くっつーの。もう逃げないからさあ…」
「…言ったな。次逃げたら食堂に吊し上げるからね」
「最悪」
今度こそ、この教師からは逃げられないと学んだ。だが逃げないとは言ってない。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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