Desire３１ ページ31
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目の前の荒れ果てた光景に、驚かずには居られなかった。
そしてAの方に目をやると、Aは自身を抱え込んで床に座っている。
「…A、何があった」
俺がAに問いかけると、暫くしてAが口を開けた。
それは、今までのコイツらしくねぇ震えた声だった。
「おれ、は…こんな力…知らない…望んだわけじゃない…」
ぐっと衣服を握りしめた手は、壁を殴ったのか、血にまみれていた。
「…おい、しっかりしろ。自分を陥れるな。この汚ぇ手、洗いに行くぞ」
俺はAの手首を掴み、強引に手を引いた。
男にしては細すぎた。
少し力を入れたら折れる。そのくらいだ。
＿＿＿＿
＿＿
「うわっ、な、何…」
気がついた時、俺はリヴァイに凄い力で手を引っ張られていた。
「いたたたっ、ちょ…何だこれ」
「戻ってきたか。手間のかかる奴だな」
突然、手の甲の痛みに襲われた。
「さっきまでのお前に、こんな手でどう戦うつもりだと言ってやるつもりだったがな」
ふと自分の手を見ると、血だらけで驚いた。
「自分で洗え。手当てはそれからだ」
と、引っ張られて連れてこられたのは水道だった。
「わかったよ…」
黙って血だらけの手を洗っていると、リヴァイが俺に問いかけた。
「A、自分の事が知りたいか」
「知りたいって言っても、教えてくれないんだろ？いいよ」
ハンジもリヴァイも、今まで俺に話すことを遠ざけて来た俺の過去。
気になるけど、俺のためにはならないって教えてはくれなかった。
「今…過去のお前が、何も知らない今のお前に出入りしている。
俺としてはだ。今のお前に、過去のお前をコントロールして欲しいからな」
俺には、リヴァイが言っていることが理解出来ない。
だけど
「…わかった。頑張るよ」
手を洗い終わり、リヴァイの顔を見る。
その顔は、少し苦しそうだった。
本当は話してはいけないんだろう。
「俺が知っている事、ハンジが調べた事だ。
ディザイア家。元は王家に仕える一族だったが、ある事を境に追われ、狙われる事になる。
そして大陸から、この三重の壁の内側に避難して来た。もう既に、母親とそのガキしかいなかった。」
「ディザイアは、長寿の一族。
どうりで、成長が遅いわけだ。」
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桜の花言葉
『高貴』『清純』『私を忘れないで』
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にゃるす。 - 真面目に泣きました…… 感動です！！こんな素晴らしい作品を作ってくださった作者様に感謝です！！ありがとうございます！！(人 •͈ᴗ•͈) (2022年6月9日 22時) (
レス) @page50 id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ぴりおどさん» 節子…それ涙です…(戯れ)ありがとうございます嬉しいです…！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴりおど - 目から汗が…凄く面白かったです！ (2021年11月20日 21時) (レス) @page50 id: d35dddd041 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 僕さん» ありがとうございます....！！涙していただけてとても嬉しいです…！ (2021年4月30日 17時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
僕 - 感動しました。涙が止まらないです！ (2021年3月31日 9時) (レス) id: 9ca767eafd (このIDを非表示/違反報告)
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