溶ケユク思イハ ページ12
*
「えっ」
『1つ、教えて下さい……何故 そこ迄優しくなれるんですか』
顔を上げて、彼の顔を見つめる。
少し悩んだようだけど、思いのほか早く口を開けた。
「皆さんが、僕の痛みを知ってくれたからです」
優しい笑顔が 月光に照らされる。
嗚呼、そっか。
簡単な事だった。
何処かで聞いた様な話。
"色と言うものは
お互いに助け合って美しくなるものだよ。
人間と同じ事だよ"
『どっちの色を殺しては駄目……どの色も生かさなければ…』
お互いを認め合ってるんだ……
武装探偵社は、弱さも強さも全て……
だから、
『ありがとう、悩みが晴れたよ』
「えっ、よ 良かったです」
へにゃ、と柔らかい笑みを浮かべると
それに釣られて私も顔が緩む。
『 中島君、お夕飯はもう済んでますか?』
「いや、まだですけど…」
『よし!お礼です、奢って差し上げましょう!』
「えぇ!?」
いいですよ!と手を振られるけれど、盛大にお腹の音が響いた。
恥ずかしそうに顔を赤らめ おずおずと手を下ろす。
「……お、お言葉に甘えてもいいですか?」
『ふふ、行きましょう』
その後、ご飯屋さんで一緒にお夕飯を食べた。
私は蕎麦、彼はお茶漬け。
色んなことも話した。
話の中で 「同い年なんだから 敬語は無し、下の名前で呼び合おう」
となって、私は敦くん 彼はまふちゃんと。
少し照れ臭いけれど、初めて出来た同い年の友人に
私の心は弾んでいた。
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月瀬(プロフ) - マドレーヌさん» ありがとうございます〜! (2019年10月9日 17時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - 一気読みしてしまいました!とてもおもしろいです(^ー^)大変だとは思いますが更新頑張って下さいp(^-^)q応援しています♪ (2019年10月9日 17時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月瀬 | 作成日時:2019年9月10日 12時