30話 ページ31
カカシは棘をみんなから見えないように店主の許可を取り壁際に席を移動させてもらった。
視線を感じなくなってやっとで棘は息を吐く。
カカシ「ご飯食べ終わったら、あと一件行きたいとこあるんだけど良いか?」
棘「しゃけ!」
そうしてご飯を食べてカカシと棘は店を出る。
カカシが向かったのは雑貨屋さんだった。
そこにカカシのお目当てのものがあり、カカシはそれを購入した。
カカシ「あ、それこのままつけちゃうんでタグだけ切ってもらっても良いですか?」
店員「かしこまりました。」
そう言ってカカシは店員から''それ''を受け取ると、棘に渡す。
棘「いくら?」
(何これ?)
カカシが買ったのはサングラスと、チャック付きのネックウォーマーだった。
カカシ「口元の呪印が気になるなら隠せば良いよ。
それと、そのサングラスは目を隠すためね。棘の目は少し特殊なんだ。自分でも薄々感じているだろう?」
棘「、、、しゃけ。」
カカシにそう言われて棘は肯定する。
確かに自分の目が周りとは違うと気づいていた。
自分の目はみんなから宝石眼と呼ばれていた。名の通り宝石のようにキラキラと輝いていた。
カカシ「棘の目は宝石眼っていって、君の家相伝の目なんだよ。だけど、棘は突然変異かなんかで目の色が他の人とちょっと違うんだよねー。」
確かにそうだ。母親は外部から嫁いできたので宝石眼は受け継いでいなかったが、屋敷にいた、狗巻家の者は殆どが宝石眼だった。
しかし、棘との違いは目の色だ。
他の狗巻家の者は黒曜石のような、真っ黒な宝石眼だった。
しかし、棘の目は紫色のアメジストのような目の色だった。その色の目を持つ者は狗巻家で棘1人だけだった。
カカシ「宝石眼はね、ちょっとあれな話なんだけど、高値で取引されているんだ。変な趣味の人間がいる者でね。その目だけで1億はくだらないよ。」
棘「!?」
カカシ「それに君の目は宝石眼と言っても色が違う。だから君の目は普通の宝石眼よりも価値があるんだ。
だから自己防衛の手段としてサングラスつけててね。襲われても良いならつけなくても良いけど笑」
棘「しゃけしゃけ!」
棘は必死に首を縦に振る。目を抉られるなんてたまった者じゃないと。
カカシ(ま、狗巻家の生き残りってバレないためでもあるけどね。)
棘は口元を隠すネックウォーマーをつけ、色が変わるサングラスが気に入ったのか色んなところをサングラス越しに見て楽しんでいた。
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作者名:ウジン | 作成日時:2021年2月27日 15時