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25話 ページ26

広い庭を抜けてようやく辿り着いた家の扉。扉を叩くと、中から狗巻家の従者が現れる。
酷い顔だ。3代目達の顔を見て、少し下に目をやるとそこには棘が映る。

途端にその顔が恐怖に歪む。

棘は従者のその目から逃れるようにカカシの後ろに隠れる。


3代目「先日、連絡したようにあの日の調書について双方から詳しく話を伺う為訪れた。案内して貰っても良いかの?」

3代目の声に棘に目を向けていた従者がハッとすると「こちらです」と中へ案内する。


案内されて辿り着いたのは大きめの机と座布団が引かれた部屋だった。

そこにはあの日、棘を罵り、蹴り飛ばした母と、生存した従者がいた。
母の姿はボロボロで美しかった面影がまるでない。
従者も同じような表情をしている。









淡々とされる質問に母親と、従者が応える。
棘は向こう側の指示で口枷をされており、筆談で調査部隊の質問に応える。


そして、全ての調書が描き終わり、これで終わりというときに棘の母が口を開いた。


棘母「1つだけお願いがあります。」

そう言って棘の母はその日初めて棘の顔を見る。


棘は思わず固まる。自分を見る母の目はまるで黒く濁っており、今にも自分を呪い殺そうと言わんばかりの目だ。

思わず膝に乗せた手に力が入る。ギュッと自分のズボンを握りしめる。

棘母「忘れさせて下さい。もう、あの日のことも、この子のことも全部忘れさせて下さい。」

そう棘の母が頭を下げる。それに従って従者も頭を下げる。

棘は目を見開く

3代目「どういう意味ですかの?」

棘母「何度も夢に見るのです。あの日の光景を。もう何もかも忘れてしまいたいのです。この子に怯えて暮らすのはもうウンザリです。お願いします。この子の呪いから私達を解放して下さい。」

カカシ「何て言いようですか?この子の呪い?この子を呪ったのはあんたらの方だろう!この子がどんな思いでずっとあの小屋で、、、(ギュッ)、、!」

カカシは怒りでどうにかなりそうだった。
(棘にしたことを忘れる?ふざけんな!忘れたいのは棘の方だ。自分の罪から逃れる気か)

カカシが立ち上がり棘の母達をつかみ上げようとする。それを棘が服を掴んで止める。

ふるふる首を横に振り、やめてと言わんばかりに泣きそうな顔でカカシの服を掴み、カカシの顔を見ている。


棘はペンを手に取り
[分かりました。それを望むならそうします]












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設定タグ:呪術廻戦 , NARUTO , 狗巻棘   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ウジン | 作成日時:2021年2月27日 15時

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