#水の思考 ページ6
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僕はハッキリ言って、人が嫌いだ
常人は特に嫌い。自分勝手で、何の技も持ってない くせに口だけは達者なんだから。
姫の事をよく知らないくせに “ ワガママ姫 ” “ 高飛車王女 ” “ 蜜人の汚点 ” “ 王家の血汚し ” 等と噂の噂に尾ヒレが付き、まんまと飾りを付けて言い腐る。
可愛くて聡明で愛らしい…やっと巡り会えた守るべきお方にの耳に、そんな穢らわしい言葉を触れさせてはならないだろう
まさか召使いまで噂してるとは想定外で、耳に入っちゃったんだけどね。
そして 僕の主人はお人好しだ。超が付く程に。
城下の常人群や城の召使いに悪く言われてるのを知っていても、決して攻撃はしない
傍で見ていて少し もどかしい けど。
な)ころちゃん、おろすよ
ざわ. ..っ
周囲がざわめき出したのを肌で感じる
「…はい」
やっぱり 来るんじゃなかった
毛の先までピリつく…まるで ボルトが数ミリ単位で全身を流れているようだ
気分が悪い、気性が荒くなりそう
姫の前だからって、人間嫌いを治す 練習 なんて言って…格好付けるんじゃなかった
後悔、嘔吐、そして後悔
ふと、他とは少し違う視線を感じ、目線を下に落とす
「……君かな?この帽子の…」
近くにいたのは……女の子。
明らかに帽子を見ている。確信を持って帽子を差し出した……だが その子は…
ビクッ_女の子)ぃ、いらない!そんな汚い帽子っ!!
そう言って僕の手を払い、麦わら帽子が地に着いた
「……」
……なんだよそれ…
な)ぁっ、ころん!だめ!抑えてっ!!
何も聞こえない
ただ怒りのまま、本能のままに魔力を使う
あの人が……姫が、気にかけて下さっていたのに
女の子)きゃああぁっ!!
僕は、逃げ出した 女 を魔法で掴み上げた
「お前の帽子如きを この国の姫は気になさっていたんだぞ」
女の子)ひ、ぃやぁ…っままぁ、_ボロボロ
「お前のような虫けら 女 の為に……僕は姫の “ 足 ” になったんじゃない」
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さざんか(プロフ) - すずなさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます🥲✨なかなか創作意欲が沸かなくて放置していたのですが、自分で書いた物語は忘れられないのもあり、現執筆が落ち着いたらまた進めたいと思います。良いきっかけをありがとうございます! (2022年8月1日 18時) (レス) @page23 id: 582aff8f8e (このIDを非表示/違反報告)
すずな - こちらの小説は、私が占ツクの世界に初めて足を踏み入れた際に読ませて頂きました。世界観、表現共に大好きです!! (2022年7月31日 11時) (レス) @page23 id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
あみてぃー*(プロフ) - あ、最高です…更新楽しみにしてます! (2020年12月31日 8時) (レス) id: 44dafb3df2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこじゃ - この小説好きです!更新頑張ってください (2020年12月22日 1時) (レス) id: abb7364bda (このIDを非表示/違反報告)
くらげ@亀更新(プロフ) - この作品も好きです!てか全部好きです!!更新楽しみにしてます…! (2020年8月3日 21時) (レス) id: 3b0784c8a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さざんか | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/madotoku1/
作成日時:2019年11月1日 23時