通訳さん

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「…えっ、？」









今日の大毅には、









驚かされてばかりだ。









いきなりつらつらしゃべりだしたかと思ったら、

え、手話は、労力？









大毅と話せる分に対してやったら、









そんなん、一個も思ったことないのに。









告白の道具として使われるのはいややし、

次も、断りたい気持ちでいっぱいやけど、









それでしか、私は学校でいる資格ないし、









大毅と関われる時間ないし…









私のこと、守れたのに？









その言葉には、

ちょっと期待しちゃう自分がいて、いや。









けど、









目の前にいる大毅は、









そう言葉にしてしまったことに、









かなり照れをかんじているようだ。









大毅は、女の子全員に対して、









そんな優しい心を持ってるんかな。









そうやったら、怖い。









どんだけ、罪な男やねん。









返す言葉がわからなくて、会話が止まる。









胸のドキドキが、









自分だけに聞こえて、やたらとうるさかった。









すると、









「…はぁ、」









何やら、









突然、深く息を吐いた、大毅。









そして、また、









すぅ、と大きく息を吸うと、









私の目をまっすぐ見た。



















小さい頃から変わらない、二重まぶたの目。









高くも低くもない鼻。









意外に濃い眉毛。









小さくつむるのが似合わない口。









すべてに、吸い込まれていきそう。





























…好きです。







































「……えっ、うそっ、」









また、驚かされた。









身体が固まる。









心臓まで止まっちゃたりして。









しかも、









今回の驚きは、二つ。









一つ目は、大毅に、告白された。









二つ目は、好き、って “言われた”。









そう、文字どおり。









大毅が、好き、って言った。









言葉を発した。









はっきりとした発音じゃなかったし、

ふらっふらな声やったけど、









ちゃんと伝わった。









好きです、って言ってた。









笑い声以外では、

久しぶりに聞いた、大毅の声。









なんか、懐かしい気持ちになってきて、









その二つの驚きに、









涙が止まらなくなってた。





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