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Aは目の前の光景に驚愕して思わず固まった。
 
 昼休みの終了間際、突然ゾムに声を掛けられたと思ったら、放課後ゲーセンに行かないかとお誘いを貰った。あまりにも急で戸惑ったが、特に予定もなかったので二つ返事をした。その後に彼の友達も一緒でいいかと問われて驚いたが、まあ大丈夫だろうと言う軽い気持ちで頷いた。
 きちんと考えれば、こうなることは予想出来たはずなのに。あの時深く考えなかった自分をAは少しだけ後悔した。
 
「お、来た来た。どうも初めましてAさん」
「ほおん……こいつがゾムの彼女か」
「だから彼女ちゃうって言ったやんか!」
 
 彼女の目の前、昇降口の前に四人の男子。コネシマとシャオロン、そしてショッピとチーノの姿があった。
 後輩二人は元々今日の放課後、参加する予定だった。ゾムとAを待っている間、先輩から彼女のことを聞いて二人もまた少なからず彼女に興味を持ち始めた。
 そしてようやく待ち人がやってくるとコネシマ達はまず軽く自己紹介をした。
 
 その間でもAは終始おどおどして、目の前の男子達の色んな圧に思わず腰が引けてしまった。殆ど初対面な人間、ただでさえ男子と話すことが殆どない彼女にとってこの場面はあまりにもキツい。しかも相手はあの噂されているグループの一部。これが緊張せずにいられるか。
 
 そんな彼女の心情など露知らず、コネシマが話しかけ続ける様子を見ていたゾムが「あんま圧掛けんといて」と二人の間に割って入った。最初はとりあえず黙って友人達の交流を見守っていたゾムだったが、見事に人見知りを発動させた彼女を見兼ねてその行動に出たのだ。
 その言葉に心外だと言うようにコネシマが声を荒げ、その光景を他の三人が面白そうに笑っていた。
 
「そう言えば大先生は?」
「ああ、なんや女子に呼ばれたって言っとったから多分遅くなるやろ」
 
 置いてこうぜ。そう言うシャオロンに全員が頷いた。
 一方Aはまだ増えるのか、と軽く目眩を覚えた。

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作品ジャンル:恋愛
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抹茶ちよこ(プロフ) - 瑞稀さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けてとても嬉しいです!これからもどうぞ温かい目で見てやって下さい。ありがとうございます! (2022年4月17日 12時) (レス) id: ea5fcbb4a4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うわぁ〜〜!!本当に面白いです!!まさかのライバル?!誰なんだ…続きも楽しみにしてます! (2022年4月15日 0時) (レス) @page39 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹茶ちよこ | 作成日時:2022年3月14日 15時

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