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「じゃあ今日はなあちゃんと自己紹介大会でもしようかな!」
大会までちょっと時間あるし、と神様がにこにこ笑顔のままみんなに言った。どうやら私のダンス部入りは確定なようだ。みんなももう受け入れてる(若干一名を除く)。早すぎないか。
「じゃあみんな、円になってー、はい、なあちゃんはここ」
そう言われてわたしは神様の隣に座る。
『ありがとうございます、』
「じゃあ、俺から時計回りでいいかな、とりあえず。みんな、名前と学年と一言!」
わかった?と言うとあんなに騒がしかった男の子たちがすっと集まるんだから、たぶんこのひとはすごい人だ。
「俺は、川崎皇輝。3年生だよ。ちなみに部長です、よろしくね。わからないことがあったら、なんでも聞くんだよ」
神様は、川崎皇輝先輩って言うらしい。やっぱり部長なんだ。第一印象で既に風格あるもん。
『よろしくお願いします、川崎先輩』
「あ、名前でいいよ、川崎2人いるし、てかみんな名前でいいから、ね」
『は、はい、』
うわあ、神様改め皇輝先輩のえくぼスマイルがまたもやわたしにクリーンヒットした。こんな経験のないわたしには何もかもがキャパオーバーだ。こんなのをあと20人...気が遠くなる。
「はい、じゃあ次!俺!内村颯太!3年です!よろしこ!」
...ふわふわしたくらげみたいな人が出てきた。第一印象それ?って感じだけど、手足長くて、小さい子みたいな笑顔を向けてくるから、もうそれしかない、笑
『よろしくお願いします、』
「わ、まじでかわい、」
そう言ったのはさっきのやたら唇の赤い子だった。
「黒田光輝、タメ。よろしく」
浮ついた笑顔を浮かべて、わたしを上から下まで見回した。
「ね、噂通り。がちかわいい」
...なんだか、苦手だ。こんなかっこいい人にかわいいって言われたら、嬉しいって思う子も絶対にいると思う。だけどわたしは、こういうのは何より嫌悪の対象だった。
『よろしくね、光輝くん』
なんとか顔に出さずに挨拶する。光輝くんは完璧な笑顔を向けてきた。
「うん、なあちゃん」
「はいはい、黒田くんよけてください!なあちゃん困ってるでしょ」
「ええ、困ってんのお?」
「俺、長瀬結星です、2年生!よろしくおなしゃす!」
結星くん...いい人だな、好きだ笑笑
「はい、みんな、もっとテンポ上げて!」
皇輝先輩の号令で、どんどんと自己紹介は進んでいった。
...
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作者名:ミル | 作成日時:2022年8月5日 17時