捕獲対象【天童覚】

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天童さんと手を繋いで
街灯の中を歩く






絡んだ指先にキュッと力を入れた

すると
天童さんもキュッと握り返して答えてくれる






天童「ま〜た可愛いことして…//」






『ふふ…//』





嬉しくて
愛しくて






堪らなく天童さんが好き







天童「Aはさ…」







不意に天童さんが足を止めた








私もつられて立ち止まる







天童「俺の事






＿＿＿＿嫌いにならない？」






・






『…え？』









一瞬耳を疑った








天童さんの顔を見上げると
酷く寂しそうな表情をしている








『嫌いになるわけないです！！
好きじゃない人とキスなんて…』









ふと、天童さんの絡んだ指先が
小さく震えている事に気付いた






天童「俺、昔から人に必要とされないんだよね。




中学ん時好きだった女の子も
バレーで同じチームだった奴らも



‘‘怖い”って

‘‘何考えてんのか分かんない”って


誰も俺と関わりたがらなかった。





ほら、いじめられっ子ってやつ？」






『……っ』








天童「そんなガキの頃の記憶がさ、今も頭の片隅にあんの。笑っちゃうよね。





でも……



思い出す度に、Aから必要とされなくなったらどうしようって」









＿＿＿＿怖くて堪んなくなる

ぽつりと、天童さんが言った





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