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□続き ページ48











「今頃私たちの国どうなってるのかしらね?」

「さぁ?どうやろ。政治も腐っとったしそろそろ国民が反乱でも起こしてんとちゃう?」

「じゃあそれで国が消えたら貴方は万々歳ってところかしら?」

「『どうもはじめまして』のやろ?」


あれから十年が経った。が、今でもあの日を忘れたことは無い。



あのパーティーの夜に二人で逃げ出したのだ


『二人で自由を手に入れよう。幸せになろう。』

と。


遠い遠い国へ逃げて、二人で普通の家庭で暮らしてたくさんの友人にもそして双子の子供にも恵まれた。

「私達……家族を持てたのね」

「せやね。二人共、目元はAちゃんそっくりやな…」

「でも口の形は貴方そっくりよ?」


窓から見える月が優しく私たちを照らしてくれている中、子供たちを見ておしゃべりをする。

あの頃の私じゃきっとこんな素敵な時間想像もできなかった。



「……なぁ、Aちゃん」

「ん?」

「あの時な、毎日がつまらんかったんよ。僕はほんまに弱虫やったからすべて親と国の言いなりできっとこのまま生きていつか何も無いまま死ぬんやろなって。」

「うん」

「でもあの時のパーティーで同じような境遇のAちゃんに会ってな……そんでもって『国から逃げたい』だなんて強くて真っ直ぐな目で言われて……ぶふっ」

「貴方の言ったことの方が可笑しかったわよ!」

「でもな。あの時の言葉のおかげで『自分のために生きたい』って思えたんや。Aちゃんの強さに救われたんやで。」

ふっと俯いて、相変わらず長い睫毛が影を落とす。

子供たちをベッドに寝かせて、そんな彼の隣に座った。

「あのね。私も『自分のために生きたい』って二人で逃げ出したあの夜、そう思えたの。でもいつしか『自分だけじゃなく家族のために生きたい』って思えるようになれた。それって凄いことだと思わない?」

そう言うと横から優しく抱きしめてくれる。

「僕も。やからAちゃん……」

少し離れて顔を合わせれば数センチの距離で目が合う…


「これからもずっと僕のそばにおってな?」





ーー大丈夫、守ってあげる。




そう言って唇を重ねれば



「こんな強いお姫さんは心強いわー」



なんて弱虫な王子様も笑っていた。



――――――――――



リクエストありがとうございました!鬱先生のハッピーエンドでした( ´ω` )/

▼総統の総統(gr)→←リク□『強いお姫さん』(ut)



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作品ジャンル:恋愛
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角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» 書けました!宜しければ読んだってくださいm(*_ _)mリクエスト本当に嬉しかったです♪ありがとうございました (2018年3月14日 16時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» ありがとうございます!!もちろんです(*^^*)ぜひぜひ書かせていただきます (2018年3月14日 15時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - リクエストよろしいでしょうか?鬱先生のハッピーエンドのお話をお願いしたいです! (2018年3月14日 15時) (レス) id: e5666d0338 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - 十弧さん» 良かったぁ!!!リクエスト本当に嬉しかったです_( _´ω`)_♪ぜひぜひこれからも来たって下さいね、いっぱい書きたいです!ありがとうございました (2018年3月14日 0時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
十弧(プロフ) - 角砂糖(兼:ただの炊飯器)さん» リクエストしにお邪魔させて頂くかも知れません…。これからも作者様のお書きになるお話を楽しみにしています。これからもご無理なさらず頑張って下さい! (2018年3月14日 0時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:角砂糖 | 作成日時:2017年12月2日 19時

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