▼続き ページ21
帰り道の夕日がこんなに寂しく感じたのは初めてかもしれない。
地面に伸びた二つの影を見つめた。
いつもと同じ影。
毎日変わらない、
変われない影と影の距離。
「……そっか。頑張れマンちゃん!!」
「いっったいわ!力強すぎめう!」
「あはは!ごめーん」
「ちょ……待ってや!A!」
バシッと一発背中を叩いてマンちゃんを置いて走る、後ろからの声に聞こえないふりをして。
「……マンちゃんのばか…」
聞こえない悪態をついた。
可愛くない?
知ってるよ。
でもマンちゃんに好きな人がいたなんて知らないよ。
家についてドアを閉めて座り込む。
「うぅ……ひっぐ…………う……うぁ……」
マンちゃんに振り向いて欲しくて頑張ったメイクも、毎朝早起きして頑張ったヘアアレンジも、この想いも全部全部……
ぐちゃぐちゃだ。
「あれ?A帰ってたん……て、どうしたん?」
「に…いさ……うわぁぁぁん」
リビングから顔を出して心配してくれる兄さんに一目散に飛びつく。
「うおっ!…………まぁ、ゆっくりでええから、とりあえず落ち着き、A。」
「…っひぐ……う…うん……」
兄さんの腕の中はやっぱり落ち着く。
小さい頃から泣いてばっかの私をいつもこうやって泣き止ましてくれる。
「……ダメな妹でごめんね……?」
そう素直に言えば、
「…道に落ちてた何か悪いものでも食ったんか?」
「ひどいっ!」
「今更やろ?」
「もう……」
こんな時にでも思わず笑いがこみ上げてしまうから、やはり兄という存在は大きいなぁなんて思う。
「…ふぅ…もう大丈夫。ありがとう兄さん。」
「……少し強なったな、A」
うん……前よりは強くなったよね、私。
だから、
次マンちゃんに会った時はちゃんと幼なじみとしてマンちゃんの恋を応援しよう。
そう心の中で誓ってその日は深い眠りについた。
****
続きます(ちょっと遅くなるかも)
あと今更ですが、
設定的に兄さんと兄妹なAちゃんです!
三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三ゴロゴロ
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角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» 書けました!宜しければ読んだってくださいm(*_ _)mリクエスト本当に嬉しかったです♪ありがとうございました (2018年3月14日 16時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» ありがとうございます!!もちろんです(*^^*)ぜひぜひ書かせていただきます (2018年3月14日 15時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - リクエストよろしいでしょうか?鬱先生のハッピーエンドのお話をお願いしたいです! (2018年3月14日 15時) (レス) id: e5666d0338 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - 十弧さん» 良かったぁ!!!リクエスト本当に嬉しかったです_( _´ω`)_♪ぜひぜひこれからも来たって下さいね、いっぱい書きたいです!ありがとうございました (2018年3月14日 0時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
十弧(プロフ) - 角砂糖(兼:ただの炊飯器)さん» リクエストしにお邪魔させて頂くかも知れません…。これからも作者様のお書きになるお話を楽しみにしています。これからもご無理なさらず頑張って下さい! (2018年3月14日 0時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:角砂糖 | 作成日時:2017年12月2日 19時