愛され長男(BTS) (ページ11)

今日:2 hit、昨日:18 hit、合計:62,044 hit

練習生時代3 ページ11

HS side

『え？ううん。なんでもないよ。』

そう言って優しく笑うAヒョン。
ヒョンはいつもそうだ。
なかなか自分の悩みを打ち明けたりしない。
僕達が何か悩んでいたり、困っていると表に出さないようにしても絶対に気付いてくれる。
そして一緒に悩んでくれたり、さりげなくフォローしてくれる。
今までもそれで何度も助けられた。
僕らもヒョンの力になりたいっていつも思ってる。
それは隣にいるナムジュンも一緒だ。

ナムジュンの方を見ると、目が合った。きっと同じことを考えてる。

HS「Aヒョン。僕たちはそんなに頼りないですか？」

そう言うと、少し目を見開いて、驚いたような表情をするAヒョン。

HS「悩みを言えないのは、僕たちが弟だからですか？それとも、僕たちには言いたくないんですか？僕達のこと信用してない？」

思わず手に力が入る。
きっとヒョンはそんなこと思ってない。
ヒョンは優しいから、自分のことは自分で解決しようとしているだけ。
なにも言ってくれないヒョンがなんだか少し遠く感じて、感情に任せて言ってしまった。
Aヒョンはどう思っただろうか。
ヒョンの顔を見ることができなくて、ぎゅっと握った手を見つめる。

少しの間があったあと

『ホソガ。そんなに握ったら怪我しちゃうよ。』

そう言って、僕の手を取って、握っていた手を優しく解くAヒョン。

パッとヒョンを見ると、大好きな優しい顔で僕を見ていた。
やばい、なんか泣きそう。
じわっと目頭が熱くなるのがわかる。

『ほら。真っ赤っかになっちゃったよ。痛かったでしょ。』

そう言って、僕の手を離さず、心配する表情を見せながら僕の頬を撫でた。

『ホソガは優しいね。ごめんね。心配かけちゃった。頼りにしてるよ？ホソガもナムジュナも。』

さっきの言葉を怒るどころか、なんだか嬉しそうな顔をして僕達を見つめているヒョン。

『正直言うとね、ちょっと恥ずかしいんだ。自分の悩みを打ち明けるのは。あまり慣れていなくてさ。
でも、そうだね。僕もみんなから相談されると頼ってもらって嬉しいって思うように、2人ともそう思ってくれてたんだね。』

RM「ホソガも俺もただAヒョンの力になりたいだけなんです。」

『そっか。ふふ。2人ともおいで。』

そう言って僕達をまとめて抱きしめてくれたヒョン。

『さっきまで少し落ち込んでたけど、2人のおかげで元気になっちゃった。』

そう言って笑うヒョンとずっと一緒にいたいと思った。