キミに惚れられました。【JK】 (ページ44)

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JK「困らせて、ごめんなさい。」

いつものように優しい頭を撫でられる。

臆病な私でごめんなさい。

もう、傷つくことが怖かった。

けれど、私はもう大丈夫。

あなたにだったら傷つけられてもいい。

私はジョングクくんと一緒にいたい。

『ジョングクくん、あのね』

「あれ、A・・・？」

私の勇気に被せられた声。

もう、二度と聞きたくなかった声。

3年間、ずっと大好きだった声。

離れてもずっと、私を縛ってきた声。

『・・・幸太。』

スーツ姿の幸太は、あの日と変わらないままだった。

まだ、離れて半年だもんね、変わるわけないか。

やっと、忘れてきたのに。

しかも、なんでこんな最悪なタイミングで登場するのかな。

「そんな悲壮感漂う顔すんなって。
ほら、俺に会えて嬉しかっただろ？」

近寄ってきて肩を抱き引き寄せるこの男。

ジョングクくんが、繋いでいる私の手を引っ張り、私を抱き寄せる。

「ちっ・・・なんだよ、そいつ。
もう、新しい彼氏いるの？」

JK「恋人では・・・ないです。」

そう言うジョングクくんにいつもの笑顔はなく、警戒心むき出しの目で彼を見ている。

「そうだよな。だって、Aは俺のことが大好きだもんな。
すっげぇ泣くくらいに。
泣く顔、可愛いよなぁ。
あ、ヤってる時の顔もすっげぇ可愛いけど。」

私はキッと彼を睨む。

ジョングクくんにそんなこと、言わないで欲しい。

「こいつの、感じるところ教えてあげようか？」

笑いながらそう言う彼。

あの時は大好きすぎて見えていなかったけど、離れてみれば、こんなに性格悪い人だった。

恋は盲目なんて言うけど、あの頃の私は本当に馬鹿だった。

JK「Aちゃん、もう行こう。」

ジョングクくんが私の手を引く。

「A、俺、今日ここへの営業だけで、仕事もう終わりなんだよ。
このあと、ご飯でも行こう。
あの頃みたいに、楽しく2人で話そう？な？」

優しく微笑みながら言う幸太。

3年間一緒にいたので情は大きい。

良い部分も知ってるから、大嫌いにはなれない。

JK「Aちゃん？」

不安そうな表情のジョングクくんが黙り込んでいる私の顔を除く。

『・・・ジョングクくん。
ごめんなさい、先に帰ってて。』