キミに惚れられました。【JK】 (ページ21)

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翌日。

特に予定はないので、近所のカフェへでも行って、借りた本でも読もう。

昨日図書館で借りた本に目をやる。

“韓国語マスター”

いや、何を血迷ってんだか。

ほんのちょっとだけ。

ほんのちょーっとだけ、ジョングクくんと韓国語で話せたら良いなって思っただけで。

いや、別に、ジョングクくんの為では。

行きつけのカフェに入り、空席を見つけて座る。

借りた本を鞄から出して机の上に置き、メニューを見てると、店員さんがやってきて、水を置く。

「ごちゅうもんは、おきまりですか？」

ん？この喋り方、この綺麗な声・・・

恐る恐る声の主の方を見れば、今日は会えないと思っていた人物がいるではないか。

JK「Aちゃん！いつ気付くかなぁと思ってました。
俺は、Aちゃんが店に入ってきた時から分かってましたけどね～。」

嬉しそうな表情をしているジョングクくん。

なんで、いるの・・・。

私は本と鞄を抱えて席を立ち、店の出口を目指して走ろうとするが、即座にガシッと腕で捕まえられ、席に戻される。

JK「なんでなんで！
逃げないでよー！」

笑っているジョングクくん。

私の脱走は失敗に終わった。

私は諦めて荷物を置き、アイスカフェラテを頼む。

JK「アイスカフェラテですね！」

『ジョングクくん、ここでバイトしてたんだね。』

JK「始めたばっかりだけどね。
Aちゃんに初めて会ったあの日、日本に来たので。」

黒い腰だけのエプロンと白いシャツが彼のカッコ良さを際立たせている。

平日の午前中だというのに客が多いのはこのせいか。

注文したのに、なかなかカウンターに戻らないなぁと思っていると、ジョングクくんはニヤッと笑って、私の耳元で喋る。

JK「それ、俺の為だって思っていいよね？」