甘やかして溶かして食べたい。2【JN】 (ページ10)

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オッパに手を引かれて休憩室として借りている会議室に連れていかれる。

怖い、この人怖いよ！！

会議室に入るなりすぐに座らされ、尋問を受ける。

JN「で、どういうこと？
その人物はAの元彼ってこと？」

『あ、いや・・・まぁ、元彼です。』

詳しく言えば一瞬婚約者でしたが。

JN「婚約者だった人？」

え！？私今声に出していましたか！？

それとも、この人は人の心が読めるのかな。

オッパは険しい表情をしているが、それでも瞳は悲しさを映している。

『・・・婚約者といっても、すごい一瞬ですよ？
プロポーズされてすぐに別れたので。
浮気相手が妊娠したって言われて。
それ以来会っていませんでした。』

JN「え・・・。」

『凄い惨めですよね。笑っちゃいますよね。
浮気されていたことに気づかなかったし、まさか妊娠までさせるなんて。
まぁ、それも、違う男の人の子どもだったって分かって別れたらしいですけど。』

私は無理やり笑って話す。

こんな話、笑い話にする方が丁度いい。

でも、オッパに引かれてしまったらどうしよう。

私はオッパの反応を伺う。

けれど、オッパは依然と険しい表情で、何を考えているのか分からない。

JN「ねぇ。」

『あ、はい。』

JN「Aはまだ、そいつが好きなの？」

『好きなわけないです。だって私は・・・』

そこまで言って我に返る。

私はオッパに何を言おうとしているの？

付き合う勇気も傷つく勇気もないのに、オッパが好きなんて言おうとしているの？

オッパがそんな人でないのは知ってる。

でも、もしまた同じようなことになったらと思うと・・・怖い。

人を愛するのが怖い。