二度目の初恋【増田俊樹】

24 ページ25

.




マネージャーさんとの話が終わってすぐに伝えられていたお店に行くと個室に通され既に盛り上がっている江口さんと宏太朗くんがいた




江口「おー！きたきた！お疲れ様！」

西山「お疲れ様！先に飲んじゃっててごめんね！」

貴方「お疲れ様です！お待たせしてしまいすみません！」




気を使って宏太朗くんが江口さんの隣に移動してくれて空いた席に腰を下ろすと2人にジーッと見つめられ首を傾げた




貴方「？あの…？」

西山「いや、そのパーカーだーますさんも着てたなって思って」

江口「そうそう！お気に入りのやつ！」

貴方「あ、実は色々あって増田さんが貸してくれて…」

江口.西山「「えぇ！？」」

貴方「え？」




大きなリアクションをする2人に驚くと2人してお互いの顔を見合わせている様子にまた首を傾げた




西山「そのパーカーってだーますさんが凄く気に入ってるやつで誰かに触られるのも嫌だって前に言ってたから…笑」

貴方「えぇ！？」

江口「そうそう、俺らの間では有名だから驚いちゃった笑」

貴方「そうだったんですか…え、私とんでもないものをお借りしてしまったんですか…」

江口「まあ増田くんの方から貸してくれたみたいだし大丈夫なんじゃない？笑」

西山「でもびっくりですよね〜笑」




そんなになんだ…うわぁ、汚さないように気をつけなきゃ！今度会った時もう一度ちゃんとお礼を言わないと。
というかそんなに大事なものを私なんかに貸してくれるなんて…ちょっと期待してしまう。
でも増田さんは優しいから、きっと放っておけなかっただけだよね。


急いで来たせいで汗が垂れ、拭う為にカバンからハンカチを取り出すと西山くんがそれを指さした




西山「ねえ、前から思ってたけどそのハンカチ可愛いよね！そのうさぎのロゴセンスあるな〜って思ってたんだよ！」

貴方「本当？嬉しい！実はこれ私がデザインしたんだ笑」

西山「え！？そうなの！」

貴方「小さい頃お絵描きして適当に描いたものなんだけどデザイナーやってる叔母がやけに気に入ってくれてそのままリメイクしてくれたんだ！」

西山「そうなんだ！すご〜！」

貴方「ありがとう！今度叔母に会った時にも言っておくね！」




そう、このロゴは自分がデザインしたものなんだ
ヒゲを生やしサングラスをかけたうさぎのキャラクター。
自分で描いたと言ってもほとんど叔母が修正してくれたから可愛く見えるだけなんだけどね笑
でもこうして褒められると嬉しいな




.

25→←23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す