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OMISIDE
「３０秒のハグで１日の約３分の１のストレスが軽減されるらしいですよ。」
俺の腕の中にいる人は突拍子もないことを言ってくる。
「ははっ、今それ言う？なんかムード的なさぁ。」
「ちなみに泣くこともストレス発散にもってこいなので今日はゆっくり寝れますよ。」
もうほんとに敵わない気がする。
「ついでにほっと一息、ココアでも買ってきますね。」
そう言って俺の身体から離れ、自販機のもとへ行く。
慌てて追いかけ財布を出そうとする彼女の手を押さえた。
「今日のお礼。こんなんで悪いですけど。」
「ありがとうございます。嬉しいです。」って笑顔で言うから好きだなぁって改めて思ってしまった。
ベンチに戻ってココアを飲んでいると、Aさんの携帯が鳴る。
「電話？でてくださいね。」
俺がそう言うとすみません。と言って少し離れた所へ行く。
「お疲れ様です。今ですか？外です。」
「はい、はい、そうですね〜。」
「明日ですか？」
「ちょっとわかんないんで仕事が終わったらまた連絡しますね。」
「それじゃ、おやすみなさい、岩さん。」
誰かと楽しそうに話す彼女を見ていたら、最後に聞こえた名前にハッとした。
「岩ちゃん？」
戻ってきた彼女にそう問いかけると「はい」と首を縦に振って答える。
「みなさんお忙しいだろうに、連絡はまめな方ばかりで驚きました。」
「...はっ？」
予想外の報告に驚く。
「みんな連絡とってるんですか？」
「そうですね〜、臣さん以外割と頻繁に。ご飯に誘っていただいたり、写真が送られてきたりとか。」
ほらって見せてくれたのは、健二郎君が嬉しそうに釣った魚を抱えている写真だった。
なんだよ。なんにも聞いてねーし。俺仕事以外で連絡しちゃ悪いと思ってたのに。
「みなさん、本当に優しくてさらに大好きになりました！」
「俺もたまに連絡してもいいですか？」
「どうぞ、どうぞ。暇つぶしの相手になりますよ。」
たぶんみんなAさんに癒しを求めてるんだろうな。
若干イラッとしたけど、みんなの気持ちがわかるから小さな嫉妬は飲み込んだ。
そろそろ帰ろうかと立ち上がった彼女をまた抱きしめる。
「最後の３０秒。」
びっくりしてたけど俺がそう言うと、しょうがないなーと言って背中に手を回してくれたのが嬉しくてつい力が入る。
人生で１番短く、１番幸せを感じた３０秒だった。
...
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あお(プロフ) - shireyさん» コメントありがとうございます。満足していただけるように頑張ります。 (2019年12月18日 11時) (
レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
shirey(プロフ) - 話が面白くて続きが楽しみです((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2019年12月17日 23時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - みーやんさん» コメントありがとうございます。かなりゆっくりになると思いますが最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。 (2019年12月8日 0時) (レス) id: a6fdefa27b (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 初めまして！一気読みしてストーリーの純粋さが気に入って登録させて頂きました笑グイグイ行く岩田ｻﾝいいね〜私は臣くん推しだからこの先が楽しみです。焦らずゆっくりと素敵な作品作ってくださいね、更新お待ちしております (2019年12月7日 20時) (レス) id: fc5b4935bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2019年11月26日 23時
