【おそ松さん】破壊せし者【能力松】

no.11 ページ13

【Aside】



……痛い





………痛い






…とても、痛い






視線が




もう一度言おう




"視線"が、痛いのだ




そりゃ、あの"おそ松"を置いて 1位となってしまったのだ


多少の注目は浴びると覚悟していたが…



これは予想外




松野 おそ松



コイツ、選手控えの場に来てから


ずっと…ずーっと、私に視線を向けているのだ


一時も外すことなく





「……。」




コイツ…一向に視線をそらさないぞ


なんだ…何か言いたいことでもあるのか?



そろそろ第一試合が始まるし、集中して見たいのだが



"松野"の能力はもちろん、


攻撃の行動、パターン、癖…


ある程度は頭に入れないと 対策も立てられないからな





……はぁ



仕方ない


片づけよう





『……((ﾁﾗ』



まずは視線を合わせる





「………!!」



目を合わせたことに驚いたのか、


一瞬 目を見開くが、すぐに戻した




それでも視線は外さない



…ホントになんなんだキミは




『…何か用ですか』



あまり、喋りたくないのだけれど



「……別に」




……んー…


なんか怒ってる?


すごい睨んでくるのだけれど



私が1位なのが気に食わないのか、そうかそうか


これは私も予想外の出来事なのだよわかってくれ((無理



『では、その視線を外してくださいませんか』




「…無理」





……はァ?←



『なぜです』



「オマエを観察してるから」




観察、ですか


そっと、見るなりするには構わないのだけれど


キミの視線はあまりにも痛い


無意識なの?それともわざと? え?それって結構ヤな性格じゃない?←




『…見ても何も出ませんよ』



「それは俺が判断する」



即答かよ、自己ちゅー野郎((


集中出来ないって言ってるでしょうがこのアホンダラ((



「にーさんにーさん!!!すっげえ見てるね!!!」



「ちょ、十四松声でかいって!」



周りの兄弟?まで騒いできたし……




「ネエネエ!! 1位の綺麗なオネーサン!!!」




……!



び、っくりした


一瞬にして私の隣に来た彼




松野 十四松＿＿＿＿




スゴイ動きね





「オネーサン、強いんだよね!! どんな能力なの?」



伸びきった袖をぱたぱた


ぶんぶん振り回して、コテンと首をかしげる彼



随分と直球に聞いてくるのね


嫌いではないけれど




『…私たちはこれから戦う敵同士


そう簡単に能力を教えるわけがないでしょう?』




今教えてあげるほど、


甘くはないの

no.12→←no.10

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