恋は忍んで然るべき【仙石忍】

２.コンクリに手をついて血が滴るほど怪我したことがあるﾏｼﾞ痛ｶｯﾀ ページ2

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A「ほら、おいで。キャッチするから。」


「え、い、良いんでござるか！」


A「ん、ばっちこい！」




正直、やったことないし、自信は無いけど


あんまり背の高い子ではないし、いけるはず。




これ以外の方法が思いつかないってのもあるけど←





背の低い彼は、下をちらりと確認して、


また縮こまってしまった。




「...う、やっぱり怖いでござるぅ...」





A「絶対、落とさないから！」




ね、と目を合わせて言うと、




さすがに決心したようで



っい、行くでござる！と言って飛び降りた。











ドッと、体に衝撃と重みが来る。





あ、やばい後ろに倒れる...!!




右腕でその子の体をしっかりと抱きかかえて

反射的に左手を地面に着いた。




ドサッ

A「っ!!」



最終的に尻もちはついたものの、

数秒は２人分の体重が左手にかかったわけで





要するに手のひらがめっちゃ痛い。



というか手首も痛い。捻ったかも...





「だ、大丈夫でござるか！？」



ぱっとその子が立ち上がって退いてくれた。



平気な振りしないと！後輩に心配かけるとか嫌だし。




A「、うん。へーきへーき。

あ！君は大丈夫だった!?けがは！？」



「拙者は、大丈夫でござる。」




A「そっか、よかったぁ...」



本当にほっとした。



アイドルで、後輩の小さな子にケガさせるなんて


プロデューサーも先輩も失格だろう。




まだ心配なのか、その子はそのまま立ったままだった。



A「？ほら、授業遅れちゃわないように、早く教室行っておいで。」


「はっ！あ、ありがとうでござる！」













走り去るその子の背中を見て、ふぅと息を吐く。


次の時間は遅れて行こう。先に保健室だな。




A「...あ、血も出てる。」



血のにじむ手のひらを、もう片方の手で隠しながら


とぼとぼと保健室に進んだ。







*

３.臆病と慎重はあんまり変わらない気がする→←１.木登りって(基本禁止されてたし)したことないな

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