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聞けないのは、俺が変にビビってるのもあるけど。
一定以上他人に近づかないように、彼女が距離をおいてる気もするのだ。
光を浴びてキラキラ輝くブレスレットを見つめながらAちゃんを思い出して、何故か少し切ない。
さ「そりゃ所詮は他人だからね、何もかも知ってたらそれこそ気持ち悪いよ。
だから、洋平が彼女にブレスレットをあげて彼女がどんな反応するかなんて、どんなに考えて悩んだって分かる訳がないじゃない?」
「…」
「やらないで後悔よりやって後悔でしょ、人生」
やって後悔。うん、確かに、その通りだと思う。
俺の人生だって、今までそんなもんだったし。
サトヤスの格言が胸に響いて、俺は決意を固める。
「ありがとうサトヤ、」
さ「あ、すみませーん。追加でチョコバナナパフェとコーヒーひとつお願いしまーす」
…人の金だからってこいつ。
.
後日“soak”に行くと、もはや当たり前のようにAちゃんはいて。
そして俺も当たり前のように話しかける。
「あのさ、この前ぶつかった時、」
「その件については本当にごめんなさい!お怪我はなかったですか?」
「大丈夫だよ。こっちこそごめんね。これ」
申し訳なさそうに眉を下げるAちゃんにちぎれたブレスレットを見せると、驚いたように少し目を見開いて、手首を触った。
やっぱりAちゃんのだったか。
「ごめんね、俺が突っ立ってたから」
「謝らないで下さい!大切な物だった訳じゃないので、気にしなくていいですよ」
安物ですし。
そう言って笑って、俺の手からブレスレットを取る。
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ゆうな - とっても面白かったです!! (2022年8月2日 3時) (レス) id: 191643a1ba (このIDを非表示/違反報告)
みさみさ(プロフ) - すっごく面白いのでどうか続きをお願いします!!!!! (2017年7月31日 18時) (レス) id: 2452cb85c7 (このIDを非表示/違反報告)
逢月(プロフ) - イマイチ扱い方が分かってなくて^^;ありがとうございます! (2017年5月15日 23時) (レス) id: 67e39d5e3f (このIDを非表示/違反報告)
雨ノ宮心音(プロフ) - 二次創作なのでオリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2017年5月15日 23時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
逢月(プロフ) - ありがとうございます! (2017年5月15日 14時) (レス) id: 67e39d5e3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みつ。 | 作成日時:2017年5月14日 18時