Leaving Grapefruits

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　 サトヤスの突然のココア巡りから2週間近く経った。


週3ペースで近場の喫茶店に行ってたら、もうネタが尽きたようで。



　


さ「どっかオススメの喫茶店ないの？」

ひ「そう言われてもねぇ」

さ「まーくんどっか無い？」

ま「うーん…」

ひ「洋平は？」

「ｴｯ！」





まさか振られるとは思ってなくて、声が思いっきり裏返る。



　
　


さ「その反応は隠し玉を持ってるやつだな」

「いや、ない。ないないないない」


　
　



こういうときに限っていかにもな反応をしてしまう自分が恨めしい。

　
　
　
　


ひ「隠したがるってことは、最近やたらぼけっとしてる原因に繋がるとみたね」

　
　
　


ニヤニヤとヒロが言い迫ってくるのに比例して、俺も数歩下がる。
　
　

が、どんっとまーくんにぶつかり、そのまま拘束された。え、まーくん？グル？
　
　
　
　
　
　
　
「いや、何も…」

さ「つかなんでそんな言いたくないの」
　
　
　
　



店員さんを独り占めしたいからですなんて言える訳ねぇだろバカ！ますます興味持たれて終わりじゃねぇか！




　
　

「っあー！わかった！とりあえず今日行って確認してくるから、待って！」

ひ「はぁ？なんの確認だよ」

「内緒ッ」





Aちゃんのシフトの確認ですけど何か。







　
．
　
　
　
　

途中何度も後ろを振り返って、あいつらがストーカーしてないか確かめながら、早歩きで喫茶店に向かう。
　
　
今日はAちゃん、いるだろうか。
　
　
　




「あ、川上さん。いらっしゃいませ」

「こんにちは。あのさ、」


　
　


Aちゃんがいることにとりあえずほっと息をついて早速本題に入ろうとしたのだが、他の客が来てしまって一旦中断になる。

　




…客の少ない時間狙えばよかった。


つい気持ちが先走って、そこら辺全然考えてなかったわ。

　
　



　

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