〚ヴィランズ手下〛マスターヴィランに捨てられた黒猫 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:13,470 hit

んにゃっ … ページ10

「…い……ふぁ……おい、ーふぁ…おい、ルーファ!!」
『っ、はい!?!?』
「やっと気付いたか…全く、」
自分の名を呼んでいたのはダルメシアさんで、何度も呼び掛けていたにも関わらず、自分は其れに気付かずにハリソン・ハイタワー3世の日誌を読み続けていた為、ダルメシアからは怒った様な雰囲気が感じ取られた。

『…あの、何でしょうか?』
「飯だから、呼びに来た、只それだけだ。」
『は、はぁ……って、今なんて言いました…?!』
「?飯だから、呼びに来たんだ。」
『え、と…自分が此処に来たのは、お昼頃…でしたよね……、』
「あぁ、そうだったな。」
『…今の時刻は、?』
「20時だぞ?」
自分は、部屋の扉に掛けてある時計を見れば確かに針は20時を指しており、外も見れば陽は落ちていた。

『…ダルメシアさん、態々呼びに来て下さり有難う御座います…自分は余り…食欲が無いので、遠慮しておきます、』
と、言うがダルメシアさんは一向に部屋を出ようとしない。

『…あの、ダルメシアさん……?』
「ちゃんと食べないと駄目だ!だから、行くぞ!!」
『えっ、ちょ、まっ!!!』
有無を言わさずに自分の手を取り引っ張っていくダルメシアンさん。
離して、と抗うも男女の比や動物での力差では勝てないという事を今このとき、しっかりと実感した。

最終的に自分は抵抗することをやめ、大人しく皆の集まる場へとダルメシアさんに手を引かれながら連れて行かれた。