キミが残してくれたモノ (ページ7)

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「んう……」

「A？起きた？」

「ぁ……え、みっくん？あれ、わたし……」

気がつくと私はみっくんの部屋のベッドで、ひとり眠っていた。

「あのまま泣き疲れて、寝ちゃったんだよ。」

「そうだったんだ……。」

「……大丈夫？落ち着いた？」

「うん……。」

みっくんの腕の中で泣き疲れて眠ってしまった私を、起こさずベッドに寝かせてくれて、みっくんは下に布団を敷いて眠っていた。

私はみっくんの服を握りしめて眠ってしまっていたようで、優しいみっくんはその手を外すことなく着ている服を脱いで、そのまま私の隣に置いてくれていた。

「みっくん。ずっとわたしのとなりにいてくれて、ありがとう。」

「そんなん当たり前だって。Aはいつでも俺に頼っていいんだからね。」

「うん……。ありがとう。」

そう言ってくれるみっくんの瞳があまりにも優しくて私はまた泣きそうになってしまったけれど、どうにか涙を堪えた。

「A、もうちょっと寝よう。」

「うん。おやすみなさい。」

「おやすみ。」

そのままみっくんの優しい匂いのする服を握りしめながら、私は再び深い眠りに落ちていった。

・

翌朝、みっくんのおうちのリビングでみっくんママが作ってくれた美味しい朝食を食べていると、パパが私を迎えに来てくれた。

「パパっ、会いたかった！早くわたしもママに会いたい！まだ病院なの？」

私はパパに抱きつきながらママに会いたいとお願いすると、パパは私の目線に合わせて膝をついて屈んだ。

「Aちゃん……。」

何故だかパパの声は震えていた。