“ お兄ちゃん ” って呼ばなきゃだめですか？《緑》 vol.5

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亮「それ、多分笹倉が指示したんだと思う」

「… なんでですか、？」

亮「俺が別れを切り出したから」

「え、」

亮「そもそも俺は、笹倉のこと好きじゃなかった。
でも自分と付き合わなかったらAちゃんに危害を加えるって脅されてたんだ。」

「そんな…」

亮「俺はどうしてもAちゃんを守りたかったから、こうするのが1番いいと思って付き合うことにしたんだけど、どんどん束縛が酷くなっていって、一時はふっか達と一緒にお昼食べることも許されなかった」

「…」

亮「いつだって監視されてるように感じて、最近はずっと息苦しかったんだ。だから、もうやめよう。って伝えた。」

「…わたしのせいで、、」

亮「違うよ。たしかにAちゃんを守るためにしたことだけど、それはAちゃんのせいじゃない。」

「… ためでも、せいでも、そんなの一緒です、」

亮「全然違うよ。一緒じゃない。俺の判断が間違ってた。
本当にAちゃんを守りたいなら、そばにいれば良かったんだ。兄としても、1人の男としても。」

「っ、」

亮「怖い思いさせて、ごめん。これからは絶対守るから。」




遠慮がちに繋がれた手がわたしの指先をそっと、包んだ




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