前寮長はイカれたウサギでした３【ツイステ】 (ページ20)

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負の感情が募りオーバーブロットしてしまったレオナ。

理性を失ったレオナは牙を剥き出しにして、苦しむように吠えていた。

『手間の掛かる子猫だ』

「Aくん、何してるのっ？」

ケイトは途端にレオナから背を向けたAにそう問いかける。

『まぁ見てて♪』

その時だった。無防備に曝されたAの背を見たレオナは、獲物を狩る獅子のごとくAに飛びついていった。

全員が「危険だ」と思った時には、すでにレオナはAに飛びかかっている状態だった。

「Aさん！！」

「危ねえ！！」

その瞬間、Aは口元を歪ませると、一瞬で振り返り、レオナに不意打ちを食らわせた。

「ぐァア！？」

攻撃をもろに受けたレオナに、隙が出来た。

『さぁ！今がチャンスだ！』

そう言った瞬間、その場にいた全員でレオナを押さえつけ、レオナはそのまま気絶してしまった。

「や……った、のか？」

「気絶、してるみたいッスね……」

倒れて動かないレオナ。背後にいたブロットの化身は消えていなくなっており、暗い空模様も元に戻っていた。

「お……終わったぁ～～～……！」

「Aさん、大丈夫でしたか？」

「もう無茶しすぎ！一瞬でもタイミング遅かったら危なかったんだからね！」

『ウフフ。平気さ。背後を狙われるのは、慣れているからね』

Aは倒れているレオナの方を見てそう呟いた。

「皆さん！ご無事ですか！？」

そう言ってタイミング良く学園長がその場に駆けつけた。