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『Adam』の応接室にて休息をとっていた北斗と明星の目の前に、北斗の両親が現われた。
予期しない人物の登場に、北斗は困惑している。
そこへ、走ってきたのか息を切らせたAもやってくる。
『氷鷹さんっ！ここにいらっしゃったんですねっ。
玄関でお待ちしていると仰っていたのに見当らず、心配しましたよっ！』
「いやぁ、すみませんね。
ほっちゃんの声がして、つい先に来てしまいました」
「あら、貴女が噂の若手音楽プロデューサーさん？
よろしくね〜、ほっちゃんのママです〜」
『は、はい、衣更Aです。こちらこそ、お会いできて光栄です』
氷鷹夫妻と握手をするAと、両親を交互に見比べる北斗と明星。
「あっ、やっぱりホッケ〜パパとホッケ〜ママか！
うちの母さんはお世話になったっぽいけど、俺は面識がないんだよね！
うわぁうわぁ、こんにちは！すご〜い、テレビで見るのと同じ顔だね☆」
「当たり前だろう。
えっ……何しにきたんだ、父さん母さん？
仕事の予定が合わなかったとかで、小学校の授業参観にもこなかったくせに！」
北斗は実の両親に向け、軽蔑するような眼差しで睨み付けるが、氷鷹の父、氷鷹誠矢はそんな北斗に抱きつく。
「ごめんね〜、ほっちゃん！大丈夫だよ愛してるから！」
「なんでそうノリが軽いんだっ、本当に俺の親か……！？」
「あはは。ホッケ〜が真っ赤になって暴れてる〜。すごい珍しい♪
羨ましいな」
「ふふ、おいでスバルくん」
「え？」
父親と抱き合う北斗の姿を見てボソッと呟いた明星に、北斗の母親が明星を抱きしめだした。
「わわっ、熱烈にハグされてる！や、やめて〜？
友達の前で、そのお母さんに抱きしめられてるのって妙な感じがする！
あぁでも、ホッケ〜と同じにおい……♪」
Aはその微笑ましい光景を黙って見ていた。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年3月7日 1時
