【あんスタ】貴方の愛を求めます６【朔間零】 (ページ33)

今日:15 hit、昨日:6 hit、合計:33,103 hit

２８３ページ33

「Aさんはもうお風呂を済ませたんですよね。

髪を下ろした姿も、新鮮で素敵ですね～」

『それを見てさっきお化けと間違えたんじゃないの？』

そう言ってからかえば、青葉は「あっ、うぅっ」と焦っている様子で、Aはそれを見て面白がっている。

『ほら、早く行っておいでよ。お湯抜かれちゃうよ？』

「そ、そうでしたね。

こんな時間に一人で温泉って、本当に何か出そうで怖いんですけど……

うぅ……やっぱり部屋のお風呂を使わせてもらいましょうかね」

『せっかく良い温泉なのに勿体ないよ。

出るまでここで待っててあげるから、行ってきなよ』

「い、いいんですか？でも、Aさんも早く休みたいでしょうし……」

『私は……ちょっと考え事がしたいから』

そう呟いたAの目線は斜め下にうつむいていた。

「……ではお言葉に甘えさせてもらいます。

すぐに出てきますので。あ、眠くなったら遠慮無くお部屋に戻ってくれていいですからねっ」

『はいはい。ほら、早く行っておいで』

Aは青葉の背中を少し押して見送ると、温泉の暖簾を出たところにあるソファに座って待つことにした。

青葉を待つ間、Aは今日聞かされたことなどを振り返りながら今後のことを考えていた。

自分自身のことに加え、『Trickstar』のことも考えていると、頭が疲れ眠気が襲ってきた。

そして気がつけば、Aは寝息を立てて眠っていた。