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『やっと帰ってくれた……』
「本当に、日和くんには困ったものだね。
けど、僕からもお願いするよ。
『SS』での最大の敵である『Eden』を倒す為に、君の培ってきたプロデューサーとしての力を、あんずちゃんに伝授して『Trickstar』を鍛えてあげてほしい」
英智の言葉にAは真剣な眼差しで英智を見つめる。
『……それは、私にしかできないこと？』
どこか覚えのある会話に、英智は少し黙り込んだ後にゆっくりと口を開いた。
「＿＿＿もちろん。これは、君にしかできないことだ。
やってくれるね？」
その応えにAは小さく笑みを浮かべた。
『そう言われちゃあ、手伝ってあげなくもないけど？
でも君の為じゃない。『Trickstar』と、『Trickstar』のために頑張るあんずちゃんの為だからね』
「ふふ、今度は間違えずに応えることができたようでよかったよ……
＿＿＿ところで、さっきから君の鞄の中のスマホが鳴り続けているけど、出なくて平気かい？」
『え？』
買い物鞄の中に一緒に入れていたスマホが音を出さずに震えているのを見て、Aは急いで鞄から取りだした。
『うわっ、零ちゃんからの着信が２０件以上も……』
「おーい姉貴ー、なんかさっき凛月から電話あって、姉貴がここにいること伝えたら「今からそっちに向かわせる」って……」
真緒がそう言ってこっちにくるので、Aはその場を退散しようとするが、見覚えのあるバイクが駅前のロータリーに来たので大人しくその場に残ることにした。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年1月6日 13時
