【あんスタ】貴方の愛を求めます３【朔間零】 (ページ38)

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『はぁ～……』

逆先と話し終えた後、溜息をつきながら廊下をトボトボと歩くA。

相当堪えたのか、とてもじゃないが先ほどから廊下をすれ違う生徒たちに、いつものように笑顔で挨拶ができない。

それを見て心配した様子の生徒が１人、Aに声をかけてきた。

「お姉さん、大丈夫な～？

どんよりとした哀しい色をしてるな～

具合が悪いなら、宙が保健室まで連れて行ってあげます！」

『う、ううん、体調は良好だよ。ありがとうね。

君は……１年生かな？』

ネクタイをしてないので学年がわからず曖昧な問いかけになる。

「はい！宙はアイドル科の１年生です！

お姉さんは、先生ですか？」

『うん、一応外部講師だよ、『プロデュース科』のね』

「HaHa～♪なるほど！お姉さんが『せんぱい』が言ってた人だったんだな～」

『せんぱい？』

首をかしげながら誰だろうと考えていると、遠くの方から微かに声がした。

「宙く～ん？あ、こんなところにいたんですね、探しましたよぉ～

……って、あれっ？Aさんじゃないですか！？」

『え……つむぎくん？』

昔とは違い、髪を伸ばし眼鏡をかけた姿に一瞬別人だと思い油断していたが、Aに笑いかけてくるその人物は、間違いなく青葉つむぎだった。