１１３ ページ13
『ごめんね、ひなたくん、ゆうたくん。
英智くんに勝つには、これくらいしないといけなかったから』
「美人に頭下げられたら誰も断れませんって〜」
「そうそう。プロデューサーなのに簡単に頭下げてちゃナメられちゃうよ〜？」
葵兄弟にそう言われ、Aは困ったように笑みを浮かべた。
『まぁそういうことで、私は英智くんを弱体化させるために、いろんな『ユニット』に声をかけて『fine』を消耗させてたの。
零ちゃんが鍛えたっていう『ユニット』のことをこの子たちに聞きながら、協力してくれそうなところに頼みに行ってね。
次の準決勝では、『UNDEAD』が全勢力をもって『fine』と戦うことになってるはずだよ』
「さっきその辺をウロついてた羽風先輩を捕まえてAさんが頼んだら、二つ返事でOKしてくれたもんね〜？」
「でもあの人が加わるなら、さすがの生徒会長も苦戦するでしょ」
その話を聞いて、『Trickstar』は他人事のように「へぇ〜」と感心している。
「すっごい戦略的に『fine』を狙ってるんだね〜。
でも何で、そんな手間のかかったことを？」
「そんな質問するなんて、場合によってはぶん殴りますよ？」
『まぁまぁ……でも不思議なんだよね。
『fine』の妨害を頼みに行った『ユニット』の人達、私がそれを頼みに来る事がわかってたみたいな反応してて……。
『流星隊』の深海奏汰くんも、何でか私の方を見て意味深にずっとニコニコしてたし……』
Aがそう呟くと、なぜか葵兄弟がアタフタし始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月14日 1時
