【あんスタ】貴方の愛を求めます【朔間零】 (ページ39)

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「気持ちはわかるが、冷静になれわんこ。

我輩は『三奇人』の一角じゃ、迂闊には動けんのじゃよ。

『三奇人』と生徒会が全面戦争にでもなれば、踏み潰されるのはこっちじゃよ？

かつて『五奇人』と謳われ栄華を誇った我らも、二人が欠け、我輩以外の現役二人も自由気まますぎて手綱はつけられん。

我輩だけで抗っても、磐石なる生徒会にひび割れすらいれられんしのう。

平和がいちばん。息苦しかろうと平和は平和じゃ。それを甘受しようではないか。のう、わんこ？

ところで、今日のご飯はまだかいのう……♪」

平和ボケした零の発言に呆れ顔の大神。

「ボケてんじゃね～よポンコツっ、このままでいいわけね～だろ！？

反体制こそがロックンロールの神髄だ、俺様はひとりでも生徒会とやりあってやんよ！」

「まぁまぁ、落ち着けというに。

まだ時期ではない。この学院の現状を「つまらん」と思ってるのは我輩も同じじゃ。

いつでも動けるよう……準備万端、整えているつもりじゃよ？」

零がそう言った次の瞬間、軽音部室の扉を外側から誰かがノックしてきた。

「あわわっ、大神先輩が壁とか蹴って暴れてるから苦情が来たんじゃ……！」

「ハッ！良い度胸だぜ、俺様の鬱憤を晴らせる相手だといいがなぁ……！」

そう言って大神は扉を勢いよく開く。

扉の前には、グレーのスーツを着てお弁当を持ちながら唖然と立ち尽くしている女性がいた。