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「呼んだかのう、軽音部の愛し子たちよ〜♪」
寝ぼけ眼で欠伸をしながら棺桶から出てきたのは、朔間零だった。
「あっ、起きた。おはようございま〜す、朔間先輩！」
「ていうか、今の今までよくこの騒音のなかで寝てられましたね……？」
「くくく。昼は寝る時間じゃからのう、ぐっすり熟睡できたのじゃ。
ほら、我輩って吸血鬼じゃからのう♪
おやあ？葵くんが、二人いるような気がするのう……？」
「俺らはもともと二人いますよ、双子なんですから。
寝ぼけないでください、朔間先輩」
「先輩、着つけに冷たい水とか飲みます〜？どうぞどうぞっ♪」
葵兄弟から水を受け取り飲み干す零。
「いつもすまんのう、葵くん。あぁ、冷たい水が身体の奥まで染み渡るのう……♪」
「うがあああ！呑気にしてんじゃね〜よ、和むな！ぶっ殺すぞ！」
蚊帳の外にいた大神が叫ぶと、零はようやく大神の方に目を向けた。
「何じゃい、けたたましい。
我輩わりと寝起きよくないから、近くで騒がれると頭痛がするんじゃけども……？
よぉしよし、ずいぶん放ったらかしにしとったからのう。寂しかったんじゃろ？
おいでおいで、わんこ。ボールを投げてやろう……♪」
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月1日 21時
