【あんスタ】貴方の愛を求めます【朔間零】 (ページ17)

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『どういうこと？英智くんが生徒会長になったって……』

「そのままの意味だよ。

これでやっと僕がしたいことを実行できる。

君も僕の彼女なら、僕の出世を喜んでくれるだろう？」

天祥院の言葉にAは目を合わせずに微笑んだ。

『うん……そうだね』

「そう言ってくれて嬉しいよ。

あぁそれと忠告しておくね。君はもう、朔間零とは関わってはいけないよ」

『え？』

「今や彼は、この学院の秩序を乱す『五奇人』の頭として生徒たちに疎まれている。

野蛮な生徒も多いからね。君が朔間零の幼なじみだと知って手を出す者がいるかもしれないだろ？」

天祥院は、あくまで恋人を心配しているという体で話を進める。

「君に何かあれば気が気じゃないって、前にも言ったよね。

君はとっても優秀だし、音楽プロデューサーを目指しているなら、もう彼らには関わらない方が身のためなんだよ。

わかってくれるかな？」

天祥院の発言にAは黙って頷いた。

「良い子だね。それじゃあ僕はやることがあるから、また連絡するね」

天祥院はそう言うと、生徒会室の中へ戻って行った。

『……零ちゃんを「五奇人」にしたのは、貴方じゃないの』

そんな言葉をぽつりと呟き、Aはその場を立ち去って行った。

タダならぬ雰囲気に、結局真緒と凛月はAに声をかけることができなかった。