指定暴力団は１つじゃない【ツイステ】

９ ページ9

時は流れ放課後。


Aは約束通りアズールの元へやってきた。

ルカたちは、部活の見学に行くと言って、クローとダガーもそれについていった。


つまり、A一人なのだ。






『全く。薄情なやつらだなぁ』






そんなことを呟きながらノックもせずにＶＩＰルームに入っていく。






『来てあげたよ、兄さん』


「！A、何度言えばノックができるようになるんだ。

人の部屋に入るときはまずはノックして中の確認を＿＿＿＿＿＿＿」


『あー、はいはい。全くマナーにうるさいんだから。

で、僕に何の用？お説教？』






そう言いながらAはソファにドカッと腰掛け足を組む。






「A、お前入学初日に新聞部を乗っ取ったらしいじゃないか」


『それが何？』


「どんな手を使ったんだ？僕の記憶では、新聞部の部長は３年生のはず。

いくら目立たない生徒とはいえ、魔法を使い慣れた生徒とお前とじゃ喧嘩にならない。


どうやって追いだした？」


『兄さんと同じことしただけだよ。弱み握って脅した』






平然とそう言うAにアズールは黙り込む。






『何？なんかまずいことした？』


「お前というやつは……ちゃんと後がつかないようにしたんだろうな！？」


『あーもうやったようるさいなっ！

目撃者も口封じしたし、新聞部の他の部員たちにも自分からやめたって擦り込んだ！』


「ならいい。お前のせいで僕の評判まで落とされるのは嫌だからな」





Aは小声で「うぜぇ」と呟いていた。

１０→←８

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す