49 ページ49
クローとダガーが追いかけていき、ラギーを中庭まで追い詰めたはいいものの、ラギーの身体能力の高さに、一緒に追いかけていたエーデュースとグリム、ユウは疲れ果てていた。
「シシシッ!そんなもんスかぁ?大したことないッスねぇ」
「ぜー、はー、な、なんなのアイツ!?めちゃくちゃすばしっこい!」
「はぁ、ただ足が速い、というより、はぁ、高低差を飛び越える能力が尋常じゃないな」
「ふなぁあぁ……オレ様でも追いつけないなんて……」
「あーもう!コイツウザい!クロー!もうやっちゃっていいー!?」
「Aに”捕まえろ”って言われたんだから、それはダメだよ。
……というか、コイツのこの余裕顔、超ムカつくんだけどっ」
クローとダガーが睨み付けると、ラギーは「シシシッ」とまた笑みを漏らす。
「こんなんスラムの裏道に比べたら余裕ッスよ。
つかさぁ、もしここでオレを捕まえたって、アンタらオレが犯人って言い切れなくないッスか?」
「なんだと?」
「だって、オレが怪我させたって証拠、ないッスよね。
誰かオレが魔法使ってるとこ見たんスか?
そんで、それ写真に撮ったりしたんスか?してないッスよねぇ?」
そう言われるとクローたちも歯切れが悪くなる。
確かに、クローのユニーク魔法で”視た”が、誰が何をしているかまでは把握できていないのだ。
「た、確かに……」
「卑怯だー!」
「卑怯者?褒め言葉ッスわ。シシシッ!
次にオレを追い回すときには証拠揃えてから来て下さいッス。
ま、君たちじゃ次も無理だろうけど」
「ううう……悔しいんだゾ〜」
「んじゃ、今日の追いかけっこはここまで。ばいばーい♪」
そう言うとラギーはその場を走り去っていった。
「証拠か……」
「チッ……くそだりぃなー」
クローとダガーは取り逃がしたラギーを見て舌打ちしていた。
728人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もぶピ(プロフ) - 宇琉夜ハルさん» ご指摘ありがとうございました。修正させていただきます。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 17話マロンです!(多分…) (2021年9月3日 21時) (レス) id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
らむくん@ヴィル様の旦那さんになりたい人(プロフ) - あれ…ルカくんのキャラ既視感……← (2020年12月21日 11時) (レス) id: c2e37a127a (このIDを非表示/違反報告)
いくら - 好きです。(唐突)更新いつまでも待ってます! (2020年12月20日 21時) (レス) id: 16c4d9d785 (このIDを非表示/違反報告)
もぶピ(プロフ) - ウィルゴ・パルテノスさん» コメントありがとうございます。一応そのつもりで作成しています。 (2020年12月19日 16時) (レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もぶピ | 作成日時:2020年12月17日 23時